吉田達磨監督就任会見 会見録

2016/1/8
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いつもアルビレックス新潟に温かいご声援をいただきまして、誠にありがとうございます。アルビレックス新潟は1月7日(木)にデンカビッグスワンスタジアムにおきまして、2016シーズンから監督に就任する吉田達磨監督の就任会見を開催いたしました。

会見は冒頭、田村貢社長から報道陣への挨拶とともに2015シーズンの振り返りと、クラブ創設20周年を迎えるにあたっての記念ロゴの発表などが行われました。吉田達磨監督は自身の挨拶、また報道陣からの質問に対して、力強く2016シーズンの決意を語っていました。

以後、会見での吉田達磨監督のコメント、また報道陣からの質疑応答について、ご紹介いたします。

【田村貢社長挨拶】
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
寒い中、記者会見にお越しいただいてありがとうございます。また、遠方からお越しの方もいらっしゃるということで、今年は新潟もそれほど雪はありませんが、寒い中をおはこびいただきありがとうございます。

いよいよ2016シーズンがスタートします。チームは12日から始動いたします。新たに吉田監督をお迎えして、多く新しいメンバーも加えながら戦ってまいります。選手たちはまだ契約の更新を発表していない者もおりますが、ほぼ陣容は決まっております。昨年を振り返りますと、皆さんの期待に応えられず、非常に残念な試合が多かったと思います。大きくは2つのポイントがあると考えています。

ひとつは失点です。特にセットプレー絡みの失点数が、18チーム中18位に終わりました。この失点の改善と、得点は41得点で1試合平均1点以上は行っていますが、まだまだ改善の余地がある。セットプレー絡みの得点も18チーム中13位と少ないので、こういったセットプレーにおける攻守の改善がポイントになるのではないかと考えています。

あとはもうひとつ。先制点を取った場合の勝ち切る力。昨シーズンは上位に対しても自分たちのリズムを作りながら、主導権を握って試合を進めることが多かったと思います。その中でもセットプレーから失点をしたり、先制をしても逆転される、引き分けに持ち込まれる試合が多かった。去年のデータですと、先制して勝ち切るのは35%くらい。上位の広島などは95%近くと、ほぼ先制をすれば負けないというゲームが多くありました。この差なのではないかと考えています。

メンバー的には、昨年はタイトルを狙える陣容をそろえて臨んだつもりです。今年もその陣容が整いましたので、あとは2つの改善と、新たに吉田監督の手腕に期待してまいりたいと思います。

そして、今シーズンはクラブが創設されて20周年という節目の年になります。20周年ということでロゴを作成しました。このロゴにはまず感謝という気持ちを込めています。クラブに関わるすべての方々への感謝。歴史、喜びと感動、苦楽をともにしてきた皆さんに感謝の気持ちを表したい。そして、これから未来もともにアルビレックスを作っていきたいという思いを込めています。この20の丸が輪になり、色々な方々から支えられていることを表現しています。

今シーズンは20周年の節目になります。ぜひ吉田監督にはいいチーム作りを期待しています。簡単ですが、クラブ代表のあいさつとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。


【吉田達磨監督挨拶】
皆様、こんにちは。はじめまして。2016シーズン、アルビレックス新潟の監督として指揮を執らせていただきます吉田達磨です。

まず、この20周年という節目の年にあたり、この僕を監督として選んで決断していただき、舵を取ることを任せていただいたクラブ、アルビレックス新潟に大きな感謝をしています。

いま、ここに座り、話している中で、興奮とプレッシャーとを同時に感じています。このスタジアム、ビッグスワンの熱さ。先ほどピッチを見ましたが、この季節でも緑に保たれた素晴らしいピッチ。自分がトレーニングをして、作り上げていく成果と言いますか、試合で何を表現できるかを、このピッチで試されるんだなと思うと、本当に興奮しています。

それとともに、アルビレックス新潟が20周年の中で、地域で今までともに戦ってこられたファンやサポーター、スポンサーの方々。皆様の前で私は仕事をするんだと想像すると、やはり期待と興奮と、同時にプレッシャーを感じています。もちろん、いい意味でのプレッシャーです。

まず、順位としては上に上がらなければいけないチームですし、クラブだと思っています。当然ですが、僕の持っているすべてを、選んでいただいたこのクラブに捧げる。言うまでもないことですが、いまここに座って改めて思い直し、これからキャンプから入りますが、開幕に向けてのイメージというものを想像しています。

まずは選手との信頼関係を築かなければいけませんが、これまでアルビレックス新潟が20年の歴史の中で培ってきたもの。それと、ここ数年、前任の柳下監督のもとで築き上げてきたベース。とにかくタフで、闘う、走る。新潟にそういう印象を強く持っています。そういったすでにあるベースをしっかり引き継ぎながら、地域で皆様が作り上げてきたこのクラブを、チームを、確実に進化させようという決意でいます。

私にできることは、日々選手たちに向き合い、サッカーにまじめに取り組み、一歩でも多く選手に走ることを求め、少しでも考えることを求め、決断することを求める。決断するためには大切な、判断する材料を選手に提供し続けることだと思っています。

繰り返しになりますが私のすべてをここに捧げ、トレーニングをし、日々、日々、日々精進してやっていこうという覚悟でいます。皆様、この新潟でひとつでも多くの勝利と感動をともに分かち合えればと思っています。簡単ではありますが、つたない話ではありましたが、どうぞよろしくお願いします。

※以後は報道陣からの質疑応答
――新潟は昨シーズン15位、実質J2に一番近い位置にいたわけだが、ここから引き上げていくために何が必要だと考えているか。

まず、15番目ということで、端的に言えばJ2から昇格したチームをのぞけば一番近い位置にいることは間違いないと思います。先ほど社長がおっしゃられましたが、まず勝ち切るところ。勝負の肝をピッチの中で選手が感じて、勘どころを押さえる、駆け引きなどは、選手たちにはもちろん求めているものではあります。

『それをどうやって』という部分をいま一度整理しながら、自分たちが立ち返るベースをキャンプの期間の間に過ごしていくか。サッカーをしながら、走りながら、ぶつかりながら。『でも、戻るところがあるよ』ということを築いていくことがとても大事になると思います。

とにかく選手が迷わず決断していくことが大事になります。迷わず決断するには、『失敗を恐れずに自分が行動を起こすこと』を、怖がらずにやっていくことを選手には求めます。そういったものをチームとして、それぞれがそれぞれで判断するのではなく、誰かが一人ぼっちになるのではなく、誰もがその彼の決断を尊重して、チームとして1試合を大切に乗り切っていく姿勢も求められると思います。


【田村社長】
すいません、補足です。おそらくこういう質問が出るのではないかと思うのですが、目標です。

先ほどチームとしての改善点を申し上げましたが、もうひとつ大きなポイントはケガ人の多さ、長期離脱者の多さがありました。レオ・シルバに始まり、ラファエル、松原、小泉、成岡。最後の方は山崎、指宿、加藤大もそうです。相当な主力のメンバーが長期的にケガをしてしまった。フィジカルの部分も含めて改善するつもりですし、そこが整えば、シーズン初めに期待感を持って臨んだような結果が得られるのではないかと思っています。

順位は15位という結果でしたが、ここが改善できれば必ず色々なタイトルに絡めるチームになれると思います。ナビスコカップも含めると、最後はガンバに1勝1敗でしたが、そういう経験もできましたので、何らかのタイトルに絡めるチームになれるのではないかと思います。あとは吉田監督の求めるサッカーが体現、表現できるかになっていくかと思います。まず目標はそういうところに置きたいと、クラブとしては思っています。


――最初に新潟からオファーを受けた時の気持ちと、『監督をやろう』と決断した時の経緯を。

その時の気持ちは、もともとアルビレックス新潟の展開するサッカーは、一言で言えばパワー。戦いのパワー、ペナルティボックスに入って行くパワー、その迷いのなさ。攻撃陣のタレント、そういうことも含めて、すごく雑な表現ですが、『いいな』と思っていました。最終戦で対戦して、その時にスカウティングで映像を何回も何回も見ますけれども、その時のパワーというものは『本当にいいな』と感じていたところです。

そこにありがたいオファーが舞い込んだと言いますか、入ってきて、『ここでやろう』と決意するのにはまったく時間はかからず、すぐにでも返事したい気持ちでした。段階というものがあるので、少し待ちながらでしたが、私の中では話をいただいた時点で心の中では即答で、「やらせてください」ということは決めていました。


――柳下監督のサッカーを引き継ぎながら、というお話だったが、吉田監督はアルビレックス新潟でやりたいサッカー、描くサッカーは具体的には。

まずはパワーですね。これまで柳下監督がベースとしてこのチームに残したタフさ。それを全面的に出さなければいけないと思っていますし、このスタジアムに来ると、いつもサポーターの方が掲げてくれている「NO MOVE,NO FOOTBALL」という横断幕が目に入ります。『本当にその通りだな』と思っています。

その中に、社長からもありましたが、失点のところ。それは崩されるというか、我々が崩れてしまう失点が多くあります。相手のミスからのカウンター、ミスを誘うようなバトルのところで勝ちきって得点をするシーンは多いですが、我々が我々を崩さずにシュートしていくこと。そこからのパワーを出していくことは、このチームに必要だと思いますし、取り組みたいと思っています。


――アルビレックス新潟の監督に就任するにあたって、レイソルで目指していたようなことをアルビレックスで展開していくのか。それともまっさらなところから構築していくのか。

まず、レイソルはレイソルでアルビレックスはアルビレックスでしかありません。スタートはまっさらですし、自分のやりたい、理想とするパワフルなサッカーができるベースがここにはあると思います。とにかくパワフルなベースを欠くことなく、チームを作っていきたいなと思っています。


――これまで長くプロサッカーに関わってきて、これからも長くプロサッカーに関わっていくことになると思うが、この1年は自分としてどういう意味合いを持つと思うか。それと、何を実現させたいと考えているか。

質問はなかなか難しいですが、これまで長くサッカー界で生きてきて、これからも長くサッカー界で生きていきたいと思っています。2016年の一年、簡単に言えば大きな挑戦になると思います。

まっさらな状態、僕と一緒にサッカーをしたことがない選手たちとのスタートになります。まずは僕が発する言葉や行うトレーニングのすべてが、選手たちにとっては大きな変化になるでしょうし、少しでも自分の持つ経験や情熱、感情や意識、感性を選手たちに分けられるか、共有できるか。

その意味では毎日が挑戦ですし、これまでのキャリアや今後のキャリアもありますが、2016年は大きな挑戦として、日々のトレーニングでやっていく。それ以外に、指導者・監督としてのやり方は、今の僕には見えませんし、ないと思います。一回一回、毎回毎回、毎日毎日、そのトレーニングや話、出来事すべてを真正面から受け止めながら、日々進歩をしていくことが、2015年同様、2016年にも求められると思います。また2017年にも同様に求められると思います。

2016年は僕自身が日々挑戦の中で、選手たちに何かを提示していく姿勢をどれだけチームの中に落とせるか、雰囲気として持たせられるかが勝負になると思っています。


――就任されるにあたって、クラブに対して何かリクエストをしたことがあれば。また監督のモットーがあればお聞きしたい。

まず就任にあたってのリクエストは、私にオファーをくださって「一緒にがんばりましょう」と言っていただいたことで、特に「あれをしてほしい、これをしてほしい」ということはありません。就任にあたって何度か話をしていく中で、十分信頼して編成その他をおまかせできると感じました。大きなリクエスト、あれをしてほしいということはなく、完全に信頼しきった状態でこの日を迎えています。

私のモットーは、先ほどの話とも重なりますが、とにかく一回一回のトレーニング、小さな積み重ねを大事にしていく以外に方法はないと思っています。これはプロサッカーですから、時間がたくさんあるとか、何べんもチャンスがあるということは無いとは十分に分かっています。その中で、とにかく一回一回のトレーニングすべてを大切にしながら、サッカーだけではないかもしれませんが、一歩一歩進まなければいけない。その中で、時に十歩進めることもあります。そうやってジャンプアップするためにも、とにかく一歩一歩を大事にしていくしかないというのが、強いて言うなら私のモットーです。


――新潟のサポーターに対しては、特にどんなことをメッセージとして伝えたいか。

新潟のサポーター、スタジアムというのは、チーム同様に「パワー」という言葉で表せると思います。ものすごい圧力を感じるスタジアムでしたし、サポーターの応援、声援、温かさ、厳しさ、そういったものも含めて、とにかく一緒に2016年はチャレンジをしていきたいです。

「ともに闘う」と言うと、少し言葉は軽いですが、苦楽をともにし、その中でひとつでも多くの勝利を届けなければいけないと思っています。サッカーのどこが、どう変わったかと言うのは、非常に分かりにくいものではあると思いますが、とにかく一歩でも多く走る、情熱を持ってトレーニングをし、試合をするというごくごく当たり前の姿勢を、サポーターの皆様、ファンの皆様にはお届けしなければいけません。それは選手と一緒に誓ってやっていきたいと思っています。


――柏レイソルでユースからトップチームまで長らく携わってこられた。レイソルではどういったものを作り上げてこられたか。チームの特徴なども含めて。

それはレイソルでしょうか? すいません、ちょっと過去の話になってしまいますが、すべてのカテゴリーを見ていく中で、レイソルはレイソルの進んでいきたい道がありました。その中ではシンプルに自前の選手を育てて登用していこうということが、メインとしてありました。

ここ新潟でも、自前の自ら育てた選手をたくさん輩出していますし、これからも出て行くと思います。そういった選手たちをどう育成していくか、どうたたいて一人前のプロにしていくかということの方が、今は頭を占めています。そっちの方が上回っていますので、レイソルの回想をするのは、2015年の天皇杯に負けた時点で、僕の中ではシャットアウトしてしまっているので。

その質問の答えにはなっていませんが、新しいスタートでは、僕の経験を活かしたいと思っています。ちょっとそのご質問には振り返りが入ってしまいますので、そこにはもう戻らない、ここから前に進むと決めています。答えにはなりませんが、ご理解いただければと思います。


――神田部長に。吉田監督にオファーを出した理由と期待することを。社長から陣容が固まったとのことだが、昨年とあまり変わらないメンバーで臨むという理解で良いか。

【神田部長】
先ほどレイソルさんについてのご質問もありましたが、若い選手の埋もれている才能を引き出していくイメージがあります。若い選手はどんどんチャレンジして、失敗してまたチャレンジしていく。外から見ていてそういうチームだったのではという印象がありました。

我々新潟も若い選手を育てていこうということを掲げていますので、そのコンセプトに非常に似ているかなと、オファーをかけるに至りました。

チーム編成に関してはほぼほぼ固まっているということですが、基本的には今いる選手が中心でやっていければと。抜けた選手は若干いますが、基本は現在の選手と、期限付き移籍から戻ってくる選手。そこで吉田監督に見てもらって戦っていければと思っています。


――新潟の選手は若い選手が多いが、吉田監督は育成していくうえで大事にしていることがあればお聞きしたい。

サッカーは限りなく自由ですが、自由というものをそもそもから与えてしまえばメチャクチャになるでしょうし、だからと言って何かの方法ややり方で縛ってしまえばそれまでの選手になってしまうでしょう。まずは彼らが「プレーをしてもいいよ。失敗はあるんだ」ということを知りながら、かと言って「何をしてもいいわけではない」というセオリーを明確に伝えたいと思います。

その中で選手たちは、プロになれば35歳も18歳も基本的には変わりません。同じ土俵で勝負しなければならないことをしっかりと知り、その中で毎日取り組むトレーニングを大事にしていくこと。どうしても若い選手であればあるほど、夢を見がちと言うか、百歩も二百歩もジャンプアップ、ステップアップが自分はできるんじゃないかと思いがちなんですが、そうではなく、目の前の階段を一歩一歩上がりながら、その中で一歩が五十歩になることがあるんだと伝えていくことが大事だと思います。

プレーする中でそういう細かな作業、努力が重要なんだと彼ら自身が知らなければ、プロサッカーとして環境を与えられています。ただやっているだけでは、揉まれて大きくなることはあるかもしれませんが、意図、意識して覚悟を持って進まなければ、たしかな成長は望めないと思っています。

若い選手が多いというこのチームにもたらしたいと思っていますし、その一歩一歩の大切さを知ってもらいたい。特に秘訣のようなものはないのですが、若い選手はその大切さを知ることが大事だと思います。


――昨シーズンはゲームの中で、思わぬ失点をするとシュンとなって、声をかけて鼓舞するような選手がいないイメージがあったが、チームの雰囲気づくりというものはどう考えているか。

盛り返すと言いますか、シーズンを通してでもあるでしょうし、1試合の中でもある苦しいシーンですよね。誰かひとりが鼓舞して、誰かを立ち直らせるのはよくある、よく起こることだと思います。

とにかく失点をするのもチームですし、誰かではありません。ボールを取られるのも、誰かが取られはしますが、失うのはチームです。誰々が責任を感じるのは個々で処理をしなければいけない問題ですが、チームとしてその責任を共有、シェアをしてやっていく。とにかく責任はチームにあるんだという空気、雰囲気。

失点をしないように選手はもちろん必死にやりますが、失点することはあります。サッカーですから、相手が上回ることもある。そういったことを知りながら、ピッチの中であきらめず、僕ができることは「こういった時はこうやろう」といういくつかの柱、道しるべを選手たちに提供する。それを元に選手たちがピッチの中でよみがえっていくということをやっていきたいと思います。


――さきほど若手の話になったが、アルビレックスの中で期待する若手の選手がいれば。

月並みな言い方になってしまいますが、若手もベテランも関係なく、ピッチに立てば全員がプロですから、勝利のためにやってもらうほかありません。期待していると言えば全員に期待しています。30歳を超えた選手にも上手くなってもらいたいですし、彼らは彼らで、もし一緒にやることで、サッカー人生が豊かになってくれればとても幸せです。

若い選手には、とにかく努力を怠っても先があるように見えますが、彼らが努力を怠れば近づくのはレギュラーの椅子ではなく引退なので。経験のある選手も若い選手も、それぞれが自分のいる場所を確保するのではなく、いつも向上していく姿勢を求めるように促したいと思います。そんな答えですいません。


――まっさらな状態で、という話が先ほどあったが、チームにどういうコンセプトを与えたいと考えているか。

サッカーのコンセプトはパワーを継承しつつ、細かい内容、どこから手を付けるかについては、まず選手に伝えなければいけないことなので。彼らがピッチで開幕までにはある程度表現できるようになると思いますから、そこを見ていただきたいと思います。


――新潟の街のイメージは。吉田監督の趣味などあればお聞きしたい。

新潟の街は何回も来ていますし、選手時代の最後を過ごした山形の時にも何回も来ています。とにかくきれい。街もきれいで空気もきれいで、いい印象しかありません。今日も新潟駅でサポーターの方に「ファンです。サポーターです」と声をかけていただいて歩いたのですが、とにかくいい印象です。心が澄んでいるというか、そういういい印象を持っています。

僕の趣味は特にないですが、気分転換をするには、どうしても対戦相手の映像ばかりを見ているので、ちょっと違った海外のサッカーを見るのがいわば趣味で、気分転換です。


――失点を減らすことがひとつ大事なポイントになると思うが、今の時点で『こういう守備をやっていきたい』というものがあれば。守備にあたって選手たちに、まずどういったことを求めたいか。

失点をしないには、みんなでゴールの前にいれば失点は簡単に減ると思います。ただ、攻めなければいけないと思っています。まずしなければいけないのは、攻めていく意志をチームには求めたいと思っています。

あとは相手に左右されない。とにかく自分たちが自分たちの足と意志でピッチに立つこと。追い込まれても、できるかぎり自然体でいてほしいですし、抽象的ですが、そういったナチュラルな姿勢でいることが大事だと思います。ピッチの中でパニックになる回数、機会を減らしていくことが最終的には失点を減らすことにつながります。まずは攻めるという姿勢は求めたいと思います。


――監督が持っているものを植え付け、ベースアップするのには時間がかかることは去年の経験から感じられたと思う。ただ、新監督には結果も求められる。その折り合いというか、どう上手くやっていくのかを去年の経験も踏まえて。

ブレないということ。これに尽きると思います。プロサッカーですし、新監督で、新任ですから。この年齢でもあります。言いやすい、言われやすいのも十分理解しています。ただ、その中で積み上げていくものをどこかで捨ててしまえば、その週末にはもしかして引き分けられるかもしれませんし、勝てるかもしれませんが、次の次くらいからは全く何も体を成さない。勝ったり負けたりが続く。

そういったことをするつもりはありませんし、とにかくブレずに選手たち、自分を信頼してやり続けることが、最終的には結果につながっていくと去年の結果もふまえて感じたことであり、自分の中で導き出されたひとつの結論です。



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