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2018.08.14スペシャル
【第22回】ポジティブな部分が見えた
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暑さの残る中でのサポーターの入り待ち

横浜FC戦が行われた7月15日は、日中の気温が30度を超える暑い一日となりました。僕は映像でしか見ていないのですが、暑さの残る夕方には、サポーターの皆さんがチームバスの入り待ちをしてくださっていました。

松本山雅戦の試合後は、同じバスの前にサポーターの方々が集まって、厳しい声を上げておられました。僕はこのコラムで、「もう一度、お互いが本当の気持ちを考えてもらえれば」と書きましたが、サポーターの皆さんがそうやって行動に移してくれた温かさには、本当に感謝をしなければなりません。キックオフから11分くらい、「アイシテルニイガタ」を歌っていて、チームに対する熱い気持ちは、そうしたところからも伝わってきたように僕は受け取りました。

どうか、継続していく強さ、前向きさを

スタンドから見ていても、ビッグスワンにはポジティブな雰囲気が感じられていました。「何かが起こりそうだ」という雰囲気をサポーターの皆さんが作ってくださいましたし、また、選手もそれに応えて、特に前半はアグレッシブに行けていたと思います。だからこそ、心の底から、この試合を一緒に戦った選手・スタッフ、そしてサポーターの皆さんに勝利がもたらされなかったことが悔しく残念でなりません。

僕は本当にいいところまで進んできていると思います。ここで止めるのではなく、継続していける精神的な強さ、前向きさを、どうか皆さんに持ってほしい。もちろん、勝ってこそのプロサッカーですが、こと今回の横浜FC戦は、選手たちの球際の強さやアグレッシブさを見て取ることができました。同時に、前述のようにサポーターの皆さんのチームへの姿勢が伝わった、今後につながるものになったと思うからなのです。

ズミさんを意識できたのが大きなポイント

新潟はスターティングメンバーにいくつかの変化が加わっていました。DFラインは健太くん、ボランチにはズミさん、そしてFWは達也さんと貴章さんの2トップ。中でも、ズミさんの先発復帰は、皆さんも期待が大きかったのではないでしょうか。

ズミさんはボールを怖がらず欲しがる選手ですし、実際に効果的なポジショニングでピックアップができます。ズミさんの存在によって、“まずボランチをチームとして見る、意識する”ことができたのは、大きなポイントでした。

前半の立ち上がり、後ろからボールをもらった時に相手に気付かず奪われ、ロングシュートがポストを叩く場面がありました。ただ、それ以外は後ろや横からボールをもらっても、一発で前を向いてつないだり、前をうかがうことで相手が警戒して中を締めたのを見透かしてサイドへ展開と、配球していました。ファーストタッチの質や置きどころが非常に優れているからこその業ですね。

ズミさんに怒られるかもしれませんが(笑)、正直、身体的な特長があるわけではないと思います。ただ、スペースを把握する能力が秀でていて、誰かとつながりながらワンタッチでテンポよく回すことができる。苦しい状況でも、何でもないプレーにしてくれるので、チームが上手く回るためのプレーを理解して受け持ってくれます。改めて、チームでの存在感の大きさを感じさせられました。

攻撃にバリエーションと連続性をもたらせた2トップ

ズミさんのひとつ前にいる貴章さんと達也さんのコンビも、さすがというプレーぶりでした。貴章さんはDFラインの裏と、足元のクサビを意識したプレー。一方の達さんは貴章さんの周辺や、ボランチとの間でつながりを意識してサポートに入ったことで、攻撃にバリエーションと連続性をもたらせてくれていました。

2トップが横に並んでしまうと段差ができづらいのですが、達さんは色々なところに動いて段差を生み出すので、相手が崩れやすい。そこを狙って貴章さんが入り込むと、今度は達さんがさらに動き直して相手をかき回す。2人のコンビは、相手DFにとって非常に嫌だったと思います。

12分に達さんからのクロスに貴章さんがヘディングで狙った場面は素晴らしいプレーでした。達さんが何度も動き直しを繰り返し、そうしているうちに貴章さんはいいポジションに入り込む。あのコンビでは理想的な形でしたね。

祥郎、善朗くんも活かされて存在感を発揮

貴章さんは久々の先発出場でしたが、以前もお話したように、高さや強さだけではなく、動き出しのタイミングがいいので、相手のDFラインが下がらざるを得ない。もちろん、すべてを収められるわけではないのですが、ゴチャッとなるので、味方は次のボールを狙いやすいんですよね。仮に相手ボールになっても、そこからすぐにプレスを掛けて、より相手が嫌がる守備ができれば、もう一度チャンスを引き寄せることができます。

ズミさん、貴章さんが力を発揮してくれ、サイドの選手も活きました。祥郎は運動量と切り替えの速さで相手を上回る選手ですが、善朗くんはスペースにタイミングよく受けに入ってボールに関わる。2人ともタイプは違いますが、先が読める選手。貴章さんがいることで、相手が動いた後を狙ったり、存在感を発揮していたのではないかと思います。

さらに中を突くことにこだわっても

ただ、多くの決定機を作りましたが、得点を決め切ることはできませんでした。前述のように貴章さんが頂点にいることで、ゴチャッとする場面もあるし、サポートからペナルティエリアに侵入する回数も増えてきました。ひとつの意見ですが、僕はさらに中を突いていくことにこだわっても良かったのかな、と思います。

多少強引でも足を振ったり、突破のために中を見せないことには、外も空かないんですよね。貴章さんと達也さんのコンビは相手に脅威となりましたが、サイドハーフやボランチがもうひとり関わって、侵入できれば。しつこく狙って相手に恐怖を植え付け、そこから中、外の使い分けができるようになれば、さらにゴールに近づくはずだと感じます。

一方、守備ではまだ課題が残りました。前半にも輝綺と安田さんの間を突破される場面がありましたが、センターバックとサイドバックの間に上手く入り込まれてピンチを招くことがあります。新潟の貴章さんに対して、横浜FCにはイバという起点になる選手がいましたが、失点場面も含めて、外ではなく、敢えて中を突いたのは新潟とは対照的でした。

失点場面に関しては、10イバにクサビが入る前の場面から振り返り、全体のバランスももう一度チームで確認したいところです。どういうポジションに立ち、守備をしていくのかはより明確にできていたらと思います。

ポジティブな部分が見えた

敗戦は悔しい結果です。ただ、守備に関しては押し込んだ時の切り替えの速さや、いいプレスからDFラインでボールを奪うなど、間違いなくチームのストロングが見えました。結果だけにとらわれ、今回のチームのスタイルを忘れてはいけないと思います。横浜FC戦に、いい守備から攻撃に移るための位置取りを課題として持ちながら、次に進みたいです。

勝って反省をしたかったのはもちろんです。ただ、負けてはしまいましたが、ポジティブな部分が見えた試合です。これを継続できるかどうか、選手にかかってきます。サポーターの皆さんには、ここは厳しい目で、この試合を基準に見守ってもらえればと思います。

梶山陽平選手の加入

昨日7月16日、FC東京から梶山陽平選手の期限付き移籍加入が発表されましたね。ボランチや中盤で、出し手として力を発揮するタイプという印象を持っています。もっとチームとして、真ん中でボールを受けられればと思っているので、梶山選手のボールを扱う技術や、真ん中で受けられる技術は必ずプラスになると思います。

FC東京はワンタッチで効果的なところに付けたり、相手の状況を見ながら試合を進めるのに長けているチームでした。そういうチームでプレーしていたからこそ、今の新潟に足りないワンタッチでのタテパスや、落ち着かせる場所を作ってもらい、さらに自分たちの強みが活きるのではないかと思います。攻守に良さを出すための、重要な要として期待をしています。

山形戦は守備の激しさが左右する

次節7月21日はアウェイでモンテディオ山形戦。山形は前節黒星でしたが、それまで10戦負けなしで、天皇杯でも柏に勝利しています。いまの自分たちのスタイルに自信を持っているはず。右サイドの攻撃は効果的でしたし、16小林成豪のドリブルは厄介でした。

新潟は横浜FC戦のように押し込んだ状態から切り替えを速くすることで、ボールの出どころに限定をかけたい。そうすれば、新潟のいい部分が前面に出て、山形の良さを激減させられるはず。守備の激しさが、新潟にとっては生命線であり、試合を左右するのではないかと見ています。

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