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2018.08.21スペシャル
【第26回】結果が出ていないと、みんなが全部をやろうとする
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チームというまとまりから欠けるのは辛いこと

8月8日にトップチームの鈴木政一監督の契約解除が発表されました。僕自身も、新加入の年に監督だった達磨さんがシーズン途中にチームを離れるという経験をしています。立ち上げから、ひとつになって戦ってきている以上、誰かがいなくなるのは悲しいこと。それがチームのトップである監督であればなおのことです。

決して監督ひとりの責任ではないし、自分たちのパフォーマンス結果によって、監督がチームを離れることになった。その点で他人事ではないし、チームというまとまりの中でひとりが欠けるのは毎回辛いことだと思います。ただ、だからと言って引きずるわけじゃなくて、そういう人たちの想いも背負いながら、次を迎えたいと思います。

新潟がどうあるべきかを見せたかったフチさん

暫定的にトレーニングや試合の指揮を執るのはヘッドコーチのフチさんになりました。フチさんはユースの頃から教えてもらっていますが、その当時と、プロになってから接するのでは、実はイメージが違うんです。

というのも、ユースの時は教育としての厳しさもあって、ちょっと怖い感じだったんです(笑)。でも、プロになってからは、もちろんそういう部分も大事にしつつ、選手のモチベーションを上げるための明るい振る舞いや、新潟に長くいるぶん、色々なことを知っていて、クラブがどういう歴史を歩んできたか、身をもって経験しています。自分でアンテナを張りながら、「何が必要なのか」をやってくださっていると感じていましたし、欠かせない存在です。

長くやっているからこそ、新潟がどうあるべきかを試合でフチさんも見せたかったと思います。結果にはつながりませんでしたが、前線と後ろの選手がチグハグな部分というのは、少しなくなったように感じました。短い時間で難しいことだったと思いますが、「チームとしてどうしなければいけないか」は、準備してきたのではないかと感じました。

守備は3ラインのコンパクトな距離感を意識した

守備の状況判断で、「行かなくてもいいけれど行ってしまってバラバラになる」ことが、これまでありました。フチさんは行かないなら行かないなりに、しっかり3ラインのコンパクトな距離感を保って、行く時は連動していくスイッチの入れ方、守備の連動をやっていこうとしていたと思います。

相手のキーマンとして挙げていた9大黒に対しては、前半はどちらかと言えばサイド、ゴールから遠ざかった場所でプレーさせたことが多くさせていました。ただ、後半は良さを出させてしまったように思います。ゴールに近い位置でプレーさせてしまい、選手としての質の高さを見せられ、結果に直結させてしまいました。

結果が出ていないと、みんなが全部をやろうとする

新潟は試合の立ち上がりが悪かったわけではないと思います。ただ、チームのリズムが良くない状況では得てして、と言いがちですが、セットプレーから失点を喫してしまいました。あの場面は、ショートコーナーから入れられたボールを一度はクリアしたものの、拾われて42パウロンに決められた、という経過でした。

ジュフンのクリアが「最高のものだったか」と言われれば、少し疑問はあります。ただ、それでも本人はセオリー通り、真っ直ぐではなく、サイド気味に逃げようとヘディングでのクリアをチャレンジしていました。それより、ひとりヘディングをする人が決まっているのであれば、後ろのひとりはカバーするにしても、他の人は次のアクションに移ること。セカンドを拾う準備をしたり、相手を認識しておくなどです。

上手く結果が出ていない状況で、「何かをしなければいけない」となると、どうしてもみんながみんな、「全部をやろう」としがちになります。それによって、自分自身の本来の役割を放棄してまでも、仲間を助ける気持ちが強くなる。苦しい状況で、そういうプレーになるのも、ある意味では典型的だと思います。

「何かをしなければ」とボールに近づいたターレス

責任感が強いからこそ、ミスのような事故が起きています。いま、ひとりひとりがどういう状況で、どういう役割を求められているかを認識した中で、プレーを選択できれば、ああいう失点もなかったかもしれません。

サポーターの皆さんには、選手の想いも知ってほしいです。失点という結果ですが、あの場面はパウロンに付いたターレス自身も、「何かをしなければいけない」とボールに近づいたと思います。みんながみんな、チームのためを思ってプレーした結果。選択としては間違いですが、そういう想いがあったのだ、ということを伝えたいです。ひとつひとつをみんなが認識しながら、次に進めればいいと思います。

2失点目がチームに重くのしかかった

試合としては、2失点目がチームに重くのしかかりました。前節もそうですが、後半の立ち上がりに失点をしてしまう。「行こうぜ!」と立て直そうとしている状況で出鼻をくじかれると、試合を難しくしました。

サイドから中に入られて前線へ。そこでの9大黒選手のターンは素晴らしくて、相手を褒めるべきだと思います。ただ、その後のスルーパスに対して、サチと輝綺がよく追って、スライディングでブロックしている。さらに続いたセカンドの対応まで、チームとしてやってあげたかったな、というのが正直な感想です。

シュートブロックはいいプレーでしたが、それに連動して周りが動けているかと言われれば、まだ少し栃木とは差がありました。簡単に言うのは酷ではありますが、その甘さが、失点にもつながってしまったと感じます。

常に次を狙って動き続けている大黒選手

この場面は大黒選手が決めたわけではないのですが、試合を通じて、誰かが触った時にはスピードに乗った状態で入れる動きを繰り返しているんですよね。後半、DF2人が処理を誤って、大黒選手がGKと1対1の場面を作られました。あの時も、ひとりだけスピードが上がって、次の予測に入っています。

センターバック2人を含め、チーム全体でどういう予測があって、カバーや幅を取れているのか。ちょっとした気遣い、チームとしての状況判断ができないと、ああいう場面ができてしまいます。セットプレーで大外のヘニキが折り返したボールを、大黒選手が反応した場面もですよね。

自分が関与しないプレーの後に、次を予測して準備する。前述のターレスと単純に比較はできないし、優劣を論じたいわけではありません。ただ、ひとりひとりがそういう部分で意識できれば、ピンチをピンチにせず、チャンスをモノにできたりに変わってくるはず。もちろん気持ちの強さもあっていいし、大事なのはバランス。だからこそ「サッカーって難しいな」と思うのですが…(笑)。

カジさんの投入でテンポが速く、ボールが動くように

新潟は劣勢を挽回するために中盤にカジさん(梶山陽平選手)を投入しました。この日は輝綺がボランチで起用され、彼もいいプレーを見せてくれていたと思いますが、明らかに攻撃のテンポが速く、ワンタッチでボールが動くようになりましたね。相手の少し食い付きそうなところでワンタッチのボールを入れ、食い付かせて相手をキュッと中に締めることができる。

そうすると、相手の視線がボールに集まり、より新潟の良さであるサイドが活きます。それプラス、中も狙えるようになる。今までの新潟になかった攻撃のテンポができていると思うので、それをもっとチームに還元してほしいです。カジさんのベースを持ちながら、新潟の良さが加われば、間違いなくもっと怖さが増してくるんじゃないかと考えています。

自分の良さを上乗せして、相手を嫌がらせる!

カジさんが落ち着きの中で、ワンタッチで入れたり、出し入れするだけで周囲に「フリーだよ、スペースがあるよ」と導いてくれるのは貴重です。中盤でゲームを作る、ゴール前までボールをはこぶのがカジさんのタスクなら、他の選手はそれプラスを出したい。

新太ならワンタッチでボールをつなぎ、相手が緩いなら前を向いて足を振ってほしい。貴章さんやターレスなら、崩してサイドを突破したら、どこに入ってクロスに対して得点ができるか。達さんなら、そのテンポのさらに先を行き、攻撃に絡んでいく。アクセントは出始めてきているので、自分の良さを上乗せして、相手を嫌がらせるプレーができると僕は信じています。

チームには闘う意志がある。全力でぶつかる姿を

4連敗で、次は大宮、福岡と難敵が続きます。ただ、間違いなくキャプテンであるズミさんのもと、チームには闘う意志があります。強豪と言われるチームに対しても、誇りを持って立ち向かわないといけない。大宮、福岡と聞くだけでモチベーションは上がるし、全力でぶつかるチームの姿を見たいなと思います。

サポーターの皆さんには、栃木戦で前節ホームを上回る方々に足をはこんでいただきました。僕はいまのチームどうこうというより、アルビレックスを愛してくれているサポーターの方々による、「何とかして辛い状況を脱してもらおう」という愛だと感じました。だからと言って、チームを無条件で100%応援しているか、と言ったら、それは違うはず。勘違いせず、サポートしてくれている方々の応援とともに、戦う姿勢を強く見せられたら。そうすれば、サポーターの皆さんも何かしらの形で応えてくれると思うので。

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