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2018.01.10クラブ
鈴木政一監督就任会見 会見録
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いつもアルビレックス新潟に温かいご声援をいただきまして、誠にありがとうございます。アルビレックス新潟は本日1月10日(水)にデンカビッグスワンスタジアムにおきまして、2018シーズンから監督に就任する鈴木政一監督の就任会見を開催いたしました。

会見は冒頭に中野幸夫代表取締役社長が挨拶し、鈴木監督は自身の挨拶、また報道陣からの質問に対して、力強く、丁寧な言葉で決意を語っていました。

以下、会見での鈴木監督のコメント、また報道陣からの質疑応答について、ご紹介いたします。


【中野幸夫社長挨拶】
まずは新年でございますので、新年あけましておめでとうございます。今年もひとつ、よろしくお願いいたします。本日はご多忙の中、お集りいただきまして大変ありがとうございます。

本年度の監督をお願いいたします鈴木政一さんのご紹介の場を設けさせていただきました。
どうぞひとつ今日はよろしくお願いいたします。まず、ここでひとつお話をさせていただきますと、昨年は大変厳しいシーズンでございました。年を明けて、新たな気持ちでJ2という15年ぶりのステージでございますけれども、一年でまた戻るべく、最善の準備をして、これからご紹介いたします鈴木監督に全てを委ねて、合宿から、それからシーズンの準備に入ってもらう予定でございます。

そういった中で鈴木監督をご紹介させていただきますが、方向性につきましては監督ご本人の言葉で表現した方が良いかと思っております。ただ、おそらく皆様方に、なぜ鈴木監督なんだというお気持ちがおありでしょうから、私の立場であらかじめ申し上げておきます。昨年は、両監督とも一生懸命に全力を尽くしてくださいました。ただ、結果が全ての世界でございます。結果が出ない中で、二人とも退任という形でございました。

正直、昨年は後半はアルビらしいチームプレーができたと思いますが、なかなかシーズンスタートから中盤にかけてアルビらしさ、いわゆる調和のとれたチームができず、切っ掛けがつかめない中で試合だけが消化されていったという苦い経験がございます。その中でベテランの、この世界で長い経験と実績のある鈴木監督にぜひ、チームを一つにまとめて上げていただいてスタートダッシュをしたいと。J2といえども、決してどのチームも侮ることのできない非常に厳しいステージかと思っております。

その厳しいステージに臨むにあたって、一試合一試合丁寧にチームをまとめ上げて戦って一年でJ1に戻るという、この絶対的目標を勝ち取るために、今日からスタートを切らさせてもらいたいというふうに考えております。私の方から挨拶を含めまして以上でございますが、どうメディアの皆さん、一年間よろしくお願い申し上げます。


【鈴木政一監督挨拶】
こんにちは、鈴木政一と申します。今シーズンからアルビの監督に就任しますけれども、中野社長がおっしゃったように、当然早期のJ1復帰を目指します。そのサッカーをやるためにも、クリエイティブでアグレッシブな攻撃サッカーをやりたいと思っています。

攻撃も守備も、個人的にもグループもチームも。状況に応じて個人で打開するのか、グループで打開するのか、チームで打開するのか。そういったサッカーが連続して繰り返されるような。守備でも個人でボールを奪う、個人で奪えなければグループで奪う、グループで奪えなければチームで奪う。そういうサッカーができたらいいなと思っています。

このサッカーをやるために、選手にもハードルを持ってもらいます。オールマイティープラススペシャリストな選手になってもらいたい。オールマイティーと言うのは、今言った判断の部分です。攻撃も守備も、オンとオフしかありません。オンで何をしなければいけないのか、オフで何を見て、どう判断をして、考えてプレーをしなければいけないか。それが連続することによって初めて、皆様方がよくご存じのように、攻撃も守備も「連動」という言葉に変わってくるわけです。

1部への早期復帰、なおかつ1部に上がっても1部である程度戦えるチーム作りをしていかなければいけない。今日もスタッフミーティングの中で、スタッフにお話しさせていただきました。クラブ、あるいは現場スタッフ、選手がしっかりと判断を共有して、チーム作り、組織作りをしていきたいと思います。よろしくお願いします。


※以後は報道陣からの質疑応答
――就任するにあたって、新潟が昨季までしていたゲームを見ていたかと思うが、新潟というチームの印象は。
ビデオで失点シーンと得点シーンの全て、あとは2試合くらい実際のテレビで実際のゲームを見た中ですごく感じたのは、守備を改善しなければいけないということ。非常に守備の部分の考え方を改善する必要があると思います。攻撃のところでは、やはり個人の能力での得点というのが中心となっていて、そこに個人で相手が上回ってしまったら個人では点を取れない。先ほど言ったグループ、あるいはチームでの得点、そういうことができるチームづくりをしていきたいと思います。


――鈴木監督が目指すサッカーは。

基本的には、当然先ほど言ったオールマイティーかつスペシャリストの選手を意識して行動して、経験して身につけなければならない。要するにそういう選手になることが、多分選手たちが各年代の代表に選ばれることにつながると思っています。そういうトレーニングをする上では、必ずトレーニングがゲームに移行しなければいけないと思っています。

そういうトレーニングをしているのに、ゲームは違って(ロングボールを)蹴ってしまったら、何もトレーニングする価値がない。そういう選手を育てるためにも、ゲームでそういうサッカーをやらなければいけません。

攻撃で言えば組み立てや展開。一番良いのはインターセプトで、守備の部分で仕掛けてボールを奪って、インターセプトしてカウンターで点を取ること。でもそれができなければ、しっかりゲームコントロールをしないといけません。ボールを動かして、味方が動いて、相手を動かしてチャンスメイクをする。そういったサッカーができるようにしていきたいです。


――アルビレックス新潟から監督就任の話を受けた時の感想と、就任の決め手となったことは。

僕自身、ジュビロ時代もそうだったのですが、僕は山梨県出身で、最後は地元の山梨のためか、母校、大学のために自分が経験したことをスタッフ、選手たちに伝えていこうという気持ちがあった中で、まだ大学でやろうと思えばできました。

どのチームがどうということではないですが、やはりJのチームは結果が出ないと一年でクビ。他のチームで監督やっていてクビになった人が、また他のチームで監督をやるというのを僕はよく見ているのですが、そこに何が一年間このクラブがダメで、だからどういう監督を呼んで、どういうチームにするかということをちゃんと考えているクラブは少ないかなと思います。

今回木村部長、中野社長からお話をいただいたときに、そういったこともちゃんとお聞きしました。もちろんリスクははっきりとあります。でもやっぱり、このクラブを良くしたい。僕もやはりアルビレックス愛を持たなければいけないし、選手もスタッフもみんなも。その中でいい仕事ができたらなと思います。クラブ、現場、サポーターが一体になっていかないと結果というものはついてこないと僕は思っています。そういう部分では、すごく中野社長と木村部長には感謝しております。


――中野社長に。オファーしたときの経緯もあるかと思うが、鈴木監督には育成や強化部長の経験もある。これまでの新潟の監督を務めた方々よりも広い分野でクラブに尽くしてもらう考えがあるかどうか。

【中野社長】
先ほどは挨拶でしたので、細かいところまで触れていませんでしたが、去年のシーズンの中で、もうすでに早い段階で今年の想定をある意味しておりました。木村さんが強化部に加わって去年の戦いをしつつ、今年の準備を行ってきました。木村さんと鈴木監督は日本協会でご一緒だったということで、鈴木監督のサッカー自体を木村さんがよく知っておりました。そんな中で私が早い段階で鈴木監督にお会いして鈴木監督のサッカー観をお伺いしました。

先ほども言いましたように、昨年はみんな監督、コーチ、選手も頑張っても、なかなか結果が出ない。一つにまとまりきるタイミングがなかなか遅かったというところがありました。その中で鈴木監督のサッカースタイルというのは、選手個々の分析、選手個々の特徴を確実につかみ取って、それをどう組み合わせるか、どうコーディネートするかというところだという話を最初に伺いました。

決まった順に紹介させていただいておりますけれども、今年のチームがある程度できております。その選手の個々の能力、性格、特徴をつかみ取っていただいて、早い段階でいいチームに作り上げてほしいという状況です。鈴木監督のサッカーチームの作り方、ここに我々が託すものがあるんだというお話を持った中で、鈴木監督に監督をお願いしたという経緯でございます。

(育成などにも関わっていくようなことはあるのか?)まずはトップチームを落ち着かせて、一年で結果を出さなければいけないというところであります。ただ、サッカー談義の中で、できれば次につながる育成というところまで加わりたい、関わりたいというお話はいただいておりますけれども、まずは優先順位を定めた中で取り組んでいただきたいというふうに考えております。


――主力選手の離脱もあったが、それを踏まえた上で現状の戦力をどう認識しているか。

昨年のレギュラークラスの選手がいなくなるというのは、この世界では当たり前のことです。僕としては、今いる現状の選手をどうレベルアップさせながら、特徴をどう組み合わせて、どう戦って、どういうサッカーをやるかという部分も含めたところで考えていければと思っています。

まだ選手を実際に見ているわけでもないですが、中には何人か僕自身が知っている選手もいます。そういう部分では、彼らは僕のサッカーを分かっていると思いますので、そのあたりもうまく調整した中で早くチーム作りをやっていければと思っています。

多分、全員が全て判断良く組合せを持ってサッカーがやれるかと言うと、難しいとは思います。ただ、できるだけ11人、12人、あるいは13人、多ければ多いほどいいのですが、その中でしっかりとアルビレックスらしいサッカーができるチームを早く作った中で、他の選手たちも少しでも早くできるようになってもらって、選手層を増やしていければと思っています。


――現状の選手が今の時点でいなくなったということよりも、今いる選手をチームとしてどう組み合わせて育てていくかという事を大切にしていきたいということか。現状の選手がいなくなるのは当たり前というのは、やはりJ2降格というものも大きく影響しているということか。

そうですね。選手一人ひとりは個人事業主で、やはりレベルの高いカテゴリーでやりたいというのは、これは当たり前の世界です。それを少しでも止めてやれるというのも、ある意味ではクラブ愛でありアルビレックス愛であるということも含めて、そういう伝統も作っていかなければいけないかなと感じています。


――アルビ愛が社長や強化部長から伝わってきたという話があったが、どんなビジョンのアルビ愛が伝わってきたかということと、どんなキャンプにしたいか、テーマがあれば教えてほしい。


アルビ愛というのは、やはり言葉の節々に出てくるものだと思います。クラブの判断が的確であるということ、それを語る上での聞く側にとってみると、本当にアルビを良くしたいという気持ちが伝わってきました。

キャンプはかなりハードになるだろうと予測しています。キャンプでのフィジカル、一年間戦える体力。それと今言った、チームとしてどう攻撃して、どう守備をしていくかというサッカーを理解してもらうこと。その中でグループ、個に落とし込んで個々の選手のレベルを上げること。そうすることで、ゲームの中で質を上げたチームとしての戦い方ができる。これの繰り返しになります。キャンプである意味8割くらいはチーム作りを終えて、スタートのところでいいゲームをしていかない限り、連戦連戦になる可能性があるので非常に難しくなるかなと思っています。

――今の新潟のサッカーに対して鈴木監督らしさをどんなところに、どんなプレーに盛り込んでいこうと考えているか。

先ほども少しお話ししましたが、ビデオなどを見た中で守備の問題、やはり仕掛けてボールを奪うという部分が非常に欠けている。どちらかと言うと、フォワードにボールが入るとセンターバックが引いてしまう。ゴールラインにたくさん人数がいるのに、相手一人でシュートを打たれてしまうということがあります。

そういう部分でオンのファーストディフェンダーのアプローチ、プレス。オンの状況の中でオフのプレーヤーとゴールの位置を考えたときのマーキングポジション。こういうものの個人戦術を変えていかないといけない。1番目に言うのは奪うことです。2番目はプレッシャーをかけて相手にミスを起こさせる。3番目になると相手に蹴らせる。蹴らせることによってフィフティーフィフティーになりますから。一番いいのは、先ほど言ったように仕掛けてボールを奪う。こういうことがゲームの中でできるようになれば理想のサッカーに近づくと思います。


――冒頭の挨拶の中で目指すサッカーと方向性をについて話があったが、それが浸透していくまでには時間だったり、トレーニングを重ねていく必要があると思う。特にシーズン序盤では、サッカーが浸透しきる前の段階でも勝点を拾っていかなければならない状況があると思うが、その中で監督がこだわりたい部分、絶対に妥協したくない部分は。

一つは私自身がぶれないことです。結果が出ないとまた違うことを考えるのではなく、そこに信念を持ってやり続けることが大事だと思っています。その中で当然、監督ですから勝たせなければいけません。そこには何があるかと言うと、やはり組み合わせなんです。我々指導者がチームとしての分析、グループとしての分析、個の分析。これを的確に分析できなければいいチーム作りはできません。チームとしての分析をベースに、誰をここで交代させて、誰を先発で使ってやることが一番ベストなのかを考えることが監督の責任だと思っています。


――内定のときにコメントでチャレンジという言葉があった。一年でのJ1復帰という部分でかかる期待がかなり大きくなるかと思うが、改めて監督の意気込み、思いを聞かせてほしい。

ジュビロの監督の後も、長野パルセイロ、また日本体育大学、あるいはU-18、U-19の監督ということでいろいろと監督業は続けてきたわけですけれども、やはり今言っているようなサッカーというのは、日本人だからこそやれるサッカーだと思います。日本人だから世界に通じる、通用する。やはり緻密にグループでサッカーがやれる。これは多分、世界でも真似できないプレースタイルじゃないかな。そういうものをしっかりと作り上げたい。

できれば世界を頭の中に描きながら、アルビは世界に出て行くときにどういうサッカーをしなければ世界に勝てないのか。そういうところまで考えた中でやっていかなければいけないのかなと、いつも思ってます。基本的には現状の彼らのレベルをしっかりと分析して、少しずつハードルを越えた中でチーム作りをしなければいけないというのは分かっていますけれども、将来的な目指すところはそこまで考えています。


――選手の個々の力を引き出すために、一番心がけていることは。

やはり、環境を作ることだと思います。トレーニングの目的意識をしっかり持たせた中で、環境を作ってあげること。人間はしっかりと大脳でいろいろなトレーニングの目的を整理した中で練習をするのか、何も考えずに練習をするのかで大きな違いが発生します。そういうところではできるだけ、練習前も常にその日のトレーニングの目的をしっかりと選手に伝えていきたいです。プレーもそうですけど、意識を持って行動して、経験すること。こういうものでやはり伸びていくと思っているので。

それとプレーヤーズファーストということは、ずっと思っています。サッカーはやるのは選手なんです。だから我々指導者は8割方いい準備をして、ゲームになったら2割の部分、選手交代やアドバイス、チームの悪いところの修正をしたりだとか、そういう部分を心がけています。いい準備をして、選手たちをピッチに立たせたいと思っています。


――今年は残念ながらJ2で戦わなければいけないが、監督が思うJ2のイメージと、一年でJ1に上がるためには一番何が必要だと思うか。

一年戦う上では、我々も選手たちも判断力が必要だと思っています。それと判断の共有。相手がどういう攻撃をしてくるか、それをしっかりと判断をして、そしてグループでボールを奪う時に判断を共有しなければならない。そういった部分で判断力がポイントになるのかなと思っています。

J2での戦い方については、何試合か見ている中で、中にはしっかりとつないでくるチームもありますけれども、ベースは蹴るチームが多いかなと。先ほども言ったように、自分たちのサッカーのベースをしっかり持った中で相手を分析して、蹴ってくるチームがどう動くかの予測を持たなければいけない。そういうものを考えた中でサッカーをしていくことが大事だと思っています。

(その判断を磨くために必要なのは)これ本当はもっと中学生とかの年代なんですよ。本来は。判断というのは見ることと、感じることです。感じる中でいくつかの判断材料を持つんです。その中で目的に合ったことを、その目的に一番いい方法を、予測を持って考えて決断をしてプレーする。これが判断なんです。

だから、こんなことをやっていると時間がないよね、と思われると思うんですよ。ではプロ選手に判断のスピードがあるのはなぜかと言うと、経験しているからです。要するに、大脳の中にいろいろな経験がインプットされているんです。だから瞬時にその局面が出たら体が動くんです。

そういう部分では。極端に判断を持ってない子に判断の指導をしていくとどうなるかというと、戸惑うんです。考えている間に局面が変わるから。でも、考えるということはすごく大事なんです。考えて次にプレーに移す。ひとつひとつやっていかないと、いきなりここに来いと言っても非常に難しいかなと思っています。


――改めて今シーズンの目標と、サッカーを抜きにしての新潟のイメージを教えてほしい。
目標は、さきほど社長がおっしゃった目標を達成するために一枚岩になって頑張ります。新潟のイメージは、ジュビロ時代に何回かアウェイでここに来ていますけれど、やっぱり4万人のサポーターのもとで、凄いなという印象です。あとは、食べ物はおいしいですね。(お酒は?)少々です(笑)。日本酒は抑えているんですけれども、あとはそれなりに飲める方だとは思います。


――今季の編成に監督について監督からリクエストはあったのか。

基本的にはクラブの方がベースではありますが、当然いくつかレギュラークラスが抜けた部分での補強に関しては、一緒に行動させていただいたところはあります。


――木村部長に。明日が新体制発表会見だが、新たな外国人選手の発表がまだで、人数的にも少ない状況。外国人選手の獲得の見通しと、開幕までの選手の人数はどれぐらいを見ているか。

【木村部長】
チーム編成に関してですが、昨シーズンは残り6試合のところから私も強化部に入って試合を見ていく中で、5勝1分で行ったあのチームをベースに、このシーズンのチームを作っていきたいとお話ししたと思います。その6試合のほぼレギュラークラスの8名が残ってくれて、慰留はしたけれどもJ1からオファーがあって、高いレベルでやりたいという選手もいました。もちろんプロですから、それを認めた上で移籍ということになりましたけれども、8人残ってくれたことに関しては、私は非常に満足しています。

現段階では発表しているのはフィールド20名、GK3名の23名なので、紅白戦はできると思っています。昨シーズンは正直メンバーが多かったのではないかという思いがあって、選手数に関しては、あまり厚すぎてもよくない。確かにJ2というハードな日程を戦う上で、薄いのも問題がありますので、私の中では28名くらいが適当かなと思っています。28からマックス30名くらいで考えています。

外国人選手に関しては、少し時間が掛かっています。相手クラブのこともありますし、着実にターゲットを決めて交渉も進めていますが、まだ発表できる段階には至っていないというところです。最終的には28名くらいになるのではないかと思います。


――中野社長に。アルビらしさという言葉があったが、地元出身の選手の移籍などもあり、サポーターから寂しいという声も聞こえてきている。どういった形で、どういった気持ちでアルビらしさを取り戻していきたいか。

【中野社長】
アルビらしさということですけれども、我々のように地方のチームでアカデミー組織を持って、そこでしっかり選手を育てて、育った選手がビッグスワンのピッチで活躍することをひとつの目標にしております。昨年もたくさんのアカデミー出身の選手がおりました。

その中でチームを離れていった選手もいますが、今年また新たに新人で、大学でタイトルを獲った、高校でタイトルを獲った、アカデミー出身の選手が加わってきます。川口選手や長谷川選手、他にも期限付き移籍で外で磨きをかけてくれという選手もおりますので、かなりアカデミー出身の選手も縁を持ちながらできているのではないかと思っております。

ただ、チーム作りの中では、能力やそのときの出来栄えによって、ピッチに立てるかどうかという厳しい世界があります。アカデミーの選手がそういう厳しい中で育って、レギュラーを取ってくれることがアルビらしさを作るのではないかと思います。出身がアルビというだけでは、アルビらしさは出ない。このチームのピッチに立ってこそ、アルビらしさが表現できると思います。

また、新潟出身だけがアルビらしさではなくて、今年のチームを編成してくれる、新潟を好きになって、新潟のために一生懸命戦ってくれる選手がアルビだと思っています。その中でアカデミーの選手も競い合ってくれればいいなと、そんなふうに考えております。


――自分のサッカーを知っている選手がいると言っていたが、具体的には誰なのか。また、映像を見て印象に残った選手がいれば教えてほしい。

センターバックで広瀬という選手が今年入りますが、僕が大学で1年目のときに彼が1年生で入ってきました。そのときセンターバックが不足しているということで、新1年生にゲームをさせて、「身長はそんなにないけれど、人にも強いし、このサッカーできるな」と思って、彼を1年間使っていました。4年生で卒業するころには非常にビルドアップもうまくなって、守備の意識も高くて、湘南からオファーをもらって湘南に行きました。

原君は、私自身は代表で一緒にはやっていないのですが、私の後の内山(篤)監督のところで同じサッカーをやっていますので、やろうとしていることは理解していると思います。

GKの田口は、(2013年AFC U-19選手権予選の)一次予選で3試合フルで彼を使いました。戦術的なところの、いろいろな部分は理解してくれているのかなと思います。

(映像を見た中で気になった選手については)本当に一人一人が運動量も球際も、気持ちが入ったプレーをするのがすごく印象にあります。そこに状況判断が加われば。先ほども言いましたが、相手のシュートに対して4人がスライディングでゴールを守っている状況もあります。質の高いチームであれば、そこは全部パスされて、フィニッシュされて終わってしまう。そういった部分を修正していかなければいけないのかなとは思っています。


――ジュビロの黄金期を率いた印象が残っているが、鈴木監督が理想とするサッカーは、行き着くとその頃のジュビロのような形になるのか。それとも新潟ではまったく別な形のサッカーを追求することになるのか。

2001年のサッカーに関しては、そのときは世界選手権(※FIFAクラブ世界選手権スペイン大会。開催予定だったが中止になった)があったんです。レアル・マドリードが同じグループにいました。本当は2000年で僕は監督交代かなと思っていましたが、2001年もやれと言われて、少し時間をもらったのですが、そのときに10試合ぐらいレアルの試合を見ました。今のジュビロで戦ってしまったらどうなるか、一目瞭然に予想がついてしまったんです。あのレアルに勝つためにはどうすればいいか考えたのが、あの2001年のサッカーです。

そのときの3-5-2というのは、あくまで中盤にいい選手が多くて、サイドバックがいなかったから。左のサイドバックは一人いましたが、右のサイドバックらしい選手がいませんでした。それで単純に3-5-2をやっただけです。ですから、そこには日本人の特徴。世界でフィジカルで勝てるかと言ったら、勝てないですよね。そこをどう克服するか。一人で勝たなければ、二人で勝つしかないんです。そういうことを考えてサッカーをやるためには、今言ったサッカーが必要になってくる。

判断、判断の共有。攻撃で言えば、ドリブルは個人の判断ですから、瞬時に判断できるんです。でもパスになると、受ける側と出す側の問題がありますよね。そういう部分で言うと、受ける側も出す側も判断を共有していかないと、ワンツーや第三の動きで突破をしていくことが非常に難しいんです。そういうことができるチームにしていかないといけないというのが私の考え方です。

(新潟では別の形のチームになるのか?)そうですね。システム的には、サイドバック的な選手もいますので、実際にピッチに立って最終的には決めたいと思いますけれども、基本的には4-4-2か4-5-1をベースにやっていこうと今は思っています。


――Jリーグクラブの監督は14年ぶりだが、その辺りについて感じていることは。

2004年もちょこっと2ヵ月やれと言われてやったことはあるんですけど、やはり育成というところを考えると、本当に指導者は我慢強さが必要になります。でも、プロとなると、ある意味では厳しい関係の中で勝利というものが優先されるので、ある面では勝利へのプレッシャーが高まってくるのかなと。過去7年の中でも、育成と勝つことという部分を、毎回のようにいろいろな考え方を持って、悩みながら、考えながらやってきました。

こういうプロの世界で、勝利の責任はすべて監督にあると僕は思っていますので、そういう中でプレーできるということは、僕自身にとってもまたいい経験ができるかなと思っています。今回アルビレックスはJ2という戦いの中でいい経験として。私自身の指導者としてのレベルアップができればと思っています。


――どういう能力を持っている選手を積極的に使いたいか。

一番はオールマイティープラススペシャリストを持っている選手です。それがタテのラインに一人いれば、チームは意外と作りやすいんですけれど、まだこの選手がやれる、やれないというのは実際に見ているわけではないので、ある程度総合力を持った戦いをしないといけないのかなと。今からトレーニングをスタートして、いろいろな部分を分析した中で、組み合わせ、あるいはチーム作りをひとつひとつしていきたいと思います。


――中野社長、鈴木監督、木村部長に。一年でJ1に戻ることが大きな目標だと思うが、その次のシーズンに降格してしまったら意味がない。勝利と育成、一年で戻ることと、エレベータークラブにならないための戦い方について、それぞれの立場で聞かせてほしい。

【中野社長】
戦い方については監督にお任せしますが、私の立場ではこうお願いしています。今年1年でJ2からJ1に上がることが絶対目標であると。上がった2年目も降格に巻き込まれることがないという、2つのテーマをすでに監督にお願いしています。その2つのテーマを掲げて、明日からスタートするとご理解いただければと思います。

【鈴木監督】
私の方では、先ほど少し話しましたが、当然一年(で昇格する)というのは一番の目標です。ただ、J1に復帰するために、相手を分析して勝つことだけでは、J1に上がった後の新潟のサッカーはなくなってしまいます。ですので、今年のキャンプのところで、ある程度判断を伴った中でのプレーを選手たちができるようにしたいと思います。そうすることによって、今度はゲームを重ねるごとにコミュニケーションをして判断を共有できるようになります。

これは僕がジュビロでずっと見てきました。最初はジュビロの選手たちも、代表クラスが多い中で、「マサくん、このサッカー難しい」ってよく言っていたんです。でも、ゲームを重ねるごとにコミュニケーションをしながら、良くなっていくんです。先ほどもお話をしましたが、スタートで80%くらいでも、しっかりと判断を共有したチーム作りができれば、ゲームを重ねるごとにどんどん質が、コンビネーションが良くなっていくと僕は思っています。

【木村部長】
J1に1年で復帰するということはもちろん大きな目標ですけれども、上がった後にまた降格争いに巻き込まれてもしょうがない。そういう意味では、J1復帰だけを目指すのであれば、他の監督という選択肢もあったかもしれません。でもここで鈴木監督にお願いしたというのは、もちろんJ1復帰も目指しながらも、今後J1に上がったときに安定したポジションを作ること。さらに長期的な視野で言えば、アルビレックスのスタイルを築き上げて、選手が新潟に来たい、新潟でプレーすれば自分が成長できる、もしくは代表選手になれる。そういう魅力あるクラブになるために、鈴木監督にお願いしました。

私の方としては全力でサポートすることと、我慢強く見守ること。あとは各選手への環境づくりをやっていきたいと思っています。


――新潟のサポーターへのメッセージを聞かせてほしい。

やはりクラブ、現場スタッフ、選手が一体になって、協力体制を持って目標に向かって戦っていかなければいけない。その中で一番選手をサポートしていただけるのがサポーターだと僕は思っています。昔新潟に来たとき、4万人のサポーターの中でアウェイを戦ったことを今でも覚えていますが、やはり素晴らしいです。ぜひ多くのサポーターの皆さんにこのグラウンドに足を運んでいただいて、選手を応援していただければ、目標達成に本当に近づくのかなと僕は思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。


――中野社長に。一枚岩でという話があったが、現場をここ数年以上にサポートするために、フロントとして、クラブとしてどういう姿勢を持っていきたいか。

【中野社長】
私のスタイルとしては、準備段階から強化部長と呼吸を合わせて、監督さん、コーチ、選手の方々の人選をさせてもらうわけですけれども、シーズンに入りましたら、すべて監督とスタッフと選手にお任せして、勝つことだけを考えてくれと。我々フロントは、たくさんの方にその状況をお伝えして、大勢の方にスタジアムに足を運んでもらって、大勢の方の中で素晴らしいゲームをできる環境をつくることが、我々の仕事かと思っています。

いつものことですが、その2つのテーマをそれぞれ分業しながら、監督、コーチ、選手には勝利をお願いし、我々は素晴らしいサッカー環境を作ることに徹して、そこをひとつにつなげて今年のアルビレックスを作っていけたらと考えています。

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