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アカデミー&メソッド部門:サルバドール・バレロ氏(U-19タイ代表ヘッドコーチ )を迎えてのテクニカルディスカッション(トークメイド)

2021/9/5

824日のテクニカルディスカッションでは、U-19タイ代表ヘッドコーチ兼U-23タイ代表アシスタントコーチを務めているサルバドール・バレロ氏に講義をしていただきました。

サルバドール氏はエコノメソッドのコーチであり、バルセロナの育成年代トップレベルでの指導を経験されています。2017年からはタイサッカー協会でメソッド部門ダイレクターも務め、他代表チームでの指導経験があります。

タイのエリート養成プログラムでの指導や、タイA代表で監督をされていた西野朗氏と仕事をした経験もあります。

当日の講義には、フロント、アカデミースタッフ、スクールコーチやトップチームスタッフが参加しました。

サルバドール氏には、「セットプレーの戦術」についてお話いただきました。テーマは、「攻撃、守備時にどうやって有利な状況をつくりだすか」です。

講義では、2021シーズン中に行われた欧州トップレベルの試合映像を使いながら、セットプレーについてお話いただきました。

講義の最後に質疑応答を行いました。講義中の内容に対する疑問や、話されたテーマに対する内容の質問が飛び交いました。

続けて質疑応答の紹介になります。

(質問:湯田哲生U-18GKコーチ)コーナーキックの守備で、講義の中で出てきたゾーンに選手を振り分ける場合、どういったタイプの選手を各ゾーンに配置しますか?

(回答:サルバドール・バレロ氏の回答)ゴール前のニアポストのゾーンには、技術が高い選手を置く方が良いと思います。また1タッチでしっかりクリアできることも大事になります。加えてニアゾーンにもう1人ヘディングが得意で強い選手、セミサークルの付近には賢くて集中力が高い選手を置くのが良いと思います。選手にもそれぞれ特徴がある通り、セットプレーでも同様に選手が得意とするプレーに合わせて配置を決める必要があると思っています。


(質問:ピョン・テフィU-15GKコーチ)試合等でよくある現象で、ニアポストを超えたところで相手に決められてしまうシーンが多いのですが、そのゾーンにヘディングが強い選手を置くか、育成年代ということも含めて1対1の強化を優先しますか?

(回答:サルバドール氏)私はどちらかに絞るのではなく、両方が大切だと思います。マークを強化することはセットプレーだけでなく、クロス対応にも共通するものです。また、違う視点から考えるとチームがより安心して守備ができるようにするためには、もちろん競り合いに力を発揮する選手を置くという判断も悪くないと思います。


(質問:内田潤アカデミーダイレクター兼U-15監督)ジュニアの年代でセットプレーを強化することは必要ないかと思っていますが、代わりにどういったアプローチをすることができますか?また、どの年代からセットプレーについて特別にトレーニングし始めた方が良いと思いますか?

(回答:サルバドール氏)下のカテゴリーで取り組む内容に関しては、上のカテゴリーに上がったときにしっかりと対応できるようにベースとなる部分に取り組むべきだと考えます。例えば、チーム内で一番競り合いに強い選手と上手なキッカーを誰かコーチが見て、セットプレーのときにはその選手達を中心にプレーをする。細かい部分に関して、この年代から取り組む必要はないと思います。大切だと思っていることは、この年代からセットプレーでは相手をびっくりさせることが大事だということです。相手をびっくりさせて、有利な状況をつくることだけでも覚えていくことが必要だと思います。

ピョン・テフィU-15GKコーチ
今回のテクニカルディスカッションでは、タイ代表で指導されているサルバドール・バレロ氏による、セットプレー戦術でした。
私自身、新潟に来てテクニカルディスカッションを通して、異国の指導者の方々のお話を聞く機会が増えていて、とても学びも多く、刺激になっています。
特に今回は、セットプレー戦術ということもあり、非常に興味深いテーマであったため楽しみにしていました。
お話を聞いていく中で、自分自身の考えや、学びが浅かったということを痛感したと同時に、いろんなことが整理できた貴重な時間となりました。
各カテゴリーで大切なことを整理し、落とし込みをすることが大切だと再認識できました。
すばらしい機会・学びを与えてくださった、サルバドール・バレロ氏、オスカルメソッド部門ディレクターに感謝申し上げます。
ありがとうございました。



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