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アカデミー&メソッド部門:ポール・デウロンデール氏(HJKヘルシンキ コーチ)によるテクニカルディスカッション(トークメイド)

2021/11/17

1026日(火)、HJKヘルシンキ(フィンランド)のコーチ、ポール・デウロンデール氏によるテクニカルディスカッションを行いました。

ポール氏はサッカーサービス バルセロナ社のコーチで、サッカーサービス エコノメソッド(関東圏スクール)でコーチをしていた経験もあります。また、2015年からEerikkilaハイパフォーマンスセンター(フィンランドのナショナルトレーニングセンター)やSami Hyypiä(サミ ヒーピア)アカデミーのメソッド部門ダイレクターを務めております。

ポール・デウロンデール氏は、久保建英選手(RCDマジョルカ、スペイン)がスペインにいたころに指導しており、福岡慎平選手(京都サンガF..)や中島翔哉選手(ポルティモネンセSC、ポルトガル)に対してコンサルティングをした経験もあります。

当日のテクニカルディスカッションには、アカデミースタッフとスクールスタッフが参加しました。

ポール氏を迎えてのテクニカルディスカッションのテーマは、「各年代ごとに発展させていくサッカー選手に求められる要素」でした。アカデミーの選手に対して、世代ごとに求められるサポートのコンセプトに基づいて、ディスカッションが展開されました。

ディスカッションの中で、ポール氏は世界レベルのチームのプレー映像を使って、サポートのコンセプトについて話をしました。映像では、サポートのコンセプトについて解説しながら、年代別に求められるサポートについて詳細に話しました。もちろん、状況により調整が必要だということも教えてくれました。



セッションの最後に、ポール氏が話した内容に関する疑問等をスタッフが質問しました。

- 佐藤征宏U-12コーチ:上の年代で教えるようなコンセプトを、自分が指導しているU-12の選手に教えても問題はないか?

- ポール氏の解答:シーズンを通して、急いでさまざまなコンセプトを教え込むよりも、教えたい内容をスケジューリングしてトレーニングしていくことが一番大切なことだと思います。もちろん、当初教えたいと考えていたコンセプトを選手達が早く習得できた場合、それ以上のことを教えていくことに問題はないと思います。

-小林高道U-12監督:「最適な距離でのサポート」とありましたが、最適な距離の定義はありますが?

- ポール氏の回答:最適な距離の定義はないかと思います。トレーニングの中で意識できることとすれば、さまざまな局面のトレーニングを行うことが大事かと思います。具体的には、いろいろな距離のパスが出てくるようなトレーニングを重ねることで、選手自身が本当に通るパスの距離が分かってくると思います。ここは理論的な部分ではなく、経験を通して習得する部分だと思います。

-内田潤アカデミーダイレクター兼U-15監督:HJKヘルシンキでは、コーチ間で試合の分析などは行っているのですか?

- ポール氏の回答:コーチ間での試合の分析も行っていますし、私も含めて試合分析を行いながらディスカッションをする機会もたくさんあります。


-湯田哲生U-18GKコーチ:GKに関してもサポートが大事になってくると思いますか?

- ポール氏の回答:大切な部分だと思います。プレーに継続性を生むことに関しては、必要不可欠なコンセプトだと思います。また、フィールドの選手が習得するサポートのコンセプトも同時に学んでいくことが大切だと考えます。

- ピョン・テフィU-15GKコーチ:フィンランドでは、GKの選手がトレーニングの中でGKトレーニングとチームの全体トレーニングに参加する比率はどのようになっていますか?

- ポール氏の回答:2030分間をGKトレーニングに当て、それ以外の時間を全体トレーニングに当てています。その日の状況に合わせてトレーニング時間を調整していかないといけない現状があります。また、週末に大事な試合があれば、その分の調整が必要になります。

関大輔 U-14コーチ


各年代で求められるサポートとは何か。年代が上がるにつれて変化するゲーム理解度、それに伴うサポートの関わりや多様性について、非常に分かりやすい映像や資料を使ったお話がありました。

また、突破するためのライン間でのサポートや、ライン間の利用法についても映像を見ながら具体的なお話をしていただいており、今後の指導に活かしていきたいと感じました。

最後の質疑応答の中では、言葉選びの難しさや日常のトレーニングでの共通理解の重要性を考えさせる、大変有意義な時間を過ごすことができました。

貴重な時間をくださったオスカルディレクター、ポール・デウロンデール氏に感謝しています。
ありがとうございました。



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