【フォト日記】笑顔なき表彰

2009/8/1
7月31日(金)は、ニッパツ三ツ沢競技場で、日本クラブユース選手権(U-18)大会の準決勝が行われ、ここまで破竹の勝利で勝ち進んできたアルビレックス新潟ユースが、FC東京U-18と対戦しました。

アルビレックス新潟ユースはJヴィレッジで開催された同大会の予選リーグを、1勝1敗という絶体絶命の状況から、強豪鹿島アントラーズユースを2-0で下し、得失点差で決勝トーナメントに進出するという奇跡の逆転劇を見せていました。続く準々決勝でも、川崎フロンターレU-18を相手に、シュート33本を浴びるという劣勢をチーム全員で粘り強く守り通し、2-1の勝利。クラブ史上初となる、クラブユースベスト4に進出していました。

FC東京U-18戦は、前の試合が延長戦に突入したこともあり、19時25分にキックオフ。序盤は互いに縦に速い展開でしたが、。新潟は泉澤仁選手がスピードを生かし、果敢にドリブル突破で仕掛けます。

しかし、10分でアクシデント発生。ここまで1年生ながら攻撃で貴重な活躍を見せていた早川選手が、齋藤選手に負傷交代を強いられます。すると18分にペナルティエリア内でのハンドを取られPKから失点。そのショックから覚めやらない中、1分後にはすぐにボールを失い突破を許し、シュートは一度は渡辺選手が防ぐものの、こぼれ球を押し込まれて追加点を許してしまいます。

その後は東京ペースで試合が進む中、前半30分には渡辺選手が相手との1対1を止めてペースを取り戻そうと必死にチームを鼓舞します。前半42分奥山選手のサイドチェンジからチャンスを作り、右からのクロスのこぼれ球を上手く泉澤選手が処理して、ドライブの掛かったシュートを放つものの、これは惜しくもバーの上。苦しい展開で前半を折り返します。

後半は、東京がボールを保持する展開は変わらないものの、激しいディフェンスで新潟も対抗し、何とか1点を奪いに行きます。しかし、攻撃面ではなかなかボールが収まらず、決定機を作ることが出来ないまま試合終了。新潟ユースの大いなる挑戦は、ここでピリオドを打たれることになってしまいました。

印象的だったのが、3位となった表彰式の風景。新潟ユースの選手達には笑顔は見られず、淡々とメダル等を受け取る姿に心を打たれました。クラブ史上初、というベスト4に誰も満足せず、さらにその上を目指し、チームが一丸となっていたことを、強く裏付けるものでした。今年はプリンスリーグ北信越大会で序盤から苦しい試合が続き、優勝を逃していたアルビレックス新潟ユース。しかし、プリンスリーグ北信越大会の中盤以降、明らかにチームは一枚岩となり、新潟らしい全力で走りぬき、戦う姿勢を前面に出したサッカーを見せてくれています。敗れはしたものの、このFC東京U-18戦でも、新潟の戦う姿勢は出色でした。

今後はJユースなど、Jリーグクラブユースチームとのハードな戦いを残しています。今は新潟に戻り、しっかりと身体を休めて次なる戦いに向けて準備を整えてほしいものです。そして、この日は大変多くの新潟サポーターの皆様に、ユースの選手達を応援していただきました。熱いご声援、本当にありがとうございました。


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