【フォト日記】家族

2011/3/22
トップチームのブラジル人選手・スタッフが帰国の途に就く中、ファビーニョ・スクールスペシャルコーチもまた、3月19日夕方、ブラジル帰国のために新幹線で新潟を旅立ちました。

体験したことのない未曾有の大震災に、ファビーニョと彼の家族も、連日の悲惨なニュースに心を痛めていました。初めての経験となるこの大震災に緊張の日々が続いていたようです。また、その状況をファビーニョはクラブスタッフに連日相談していたそうです。

ファビーニョは家族やスタッフ、新潟でお世話になっている多くの人達と話し合ったのち、まずは大切な家族の安心と安定を最優先することを選択し、少しでも早く新潟に戻ってくるという思いを胸に一時帰国を決断しました。

決断までの過程はとても重苦しい日々だったようで、大好きな日本を、新潟を、そしてサポーターとスクール生から離れ、ブラジルに戻ってよいのだろうか?と悩みに悩み続けていたそうです。ファビーニョにとっては自分の妻、子どもたちはもちろん、新潟で関わる人たちもみんな「家族」のようなもの。多くの家族を残してブラジルに帰国することは、ファビーニョにとってつらい選択であったに違いありません。ファビーニョの顔からは、周囲を明るくすることのできる、いつもの笑顔が消えていました。

ファビーニョは私たちにいつも「ダイジョウブ、ダイジョウブ、自分たちを信じて共に、共に」と言い続けてきました。

今度は私たちがファビーニョに伝える番です。「ニッポンはダイジョウブ、ニイガタ、ダイジョウブ、ニイガタもファビーニョ・ファミリアもみんなひとつ。絶対にダイジョウブ。ブラジルで家族に安心をつくることができるのはファビーニョ、あなた。安心ができたらニイガタでサポーターとスクール生と共にスマイルをつくろう。私たちはビリーブ!」クラブスタッフとがっちりと握手をしてファビーニョは新潟を後にしました。

新幹線で旅立つ時、ファビーニョは涙と笑顔でこう伝えてくれました。「サポーターのみなさん、スクール生のみなさん、スタッフのみなさん、家族のみなさん。また新潟に戻ってきます。早くみんなに会いたいです。」

彼はまた、大好きな新潟に再びスマイルをつくってくれることでしょう。





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