【コラム】えのきどいちろうのアルビレックス散歩道 第95回(後編)
2011/6/16
本稿は政治を語る主旨ではないから「田中角栄」にこれ以上、つっこむつもりはない。ただ今回、東日本大震災を通じて見えたもののひとつは、間違いなく都市と地方の問題であったと思っている。巨大災害は普段見えにくくなっている社会問題の諸断層をいっきに露呈させる。僕は東京に住む人間として「東京電力」の原子力発電所が福島や新潟に所在する矛盾に無自覚ではいられない。
そういえば原発事故によるエネルギー政策見直しの議論で、識者が「直江津沖30キロのメタンハイドレード」に言及するようになった。これはメタンと水の固体結晶だそうで、低コストで採掘できれば画期的な新エネルギー源となり得るものだという。どうも直江津沖に埋蔵量世界有数のメタンハイドレード層が存在するらしいのだ。ま、四国沖や九州沖が有望だとする学説もある。これは実現すれば(21世紀の国策として取り組むことになれば)、かなりの程度「日本石油会社」の夢ふたたびである。
まぁ、これほど深刻な事故を経験した以上、エネルギー政策は国民的課題となるだろう。僕には僕の思うところがあるけれど、それはこの際、どうでもいい。本稿が扱いたいのはあくまでも歴史的な経緯だ。僕らは意識するしないに関わらず、歴史的存在なのだと思う。阿部恒久さんの本が教えてくれるのはそこのところだ。
附記1、キリンカップは「スコアレスドロー×2=優勝」でしたね。すんごいやったぜーと思いにくい「優勝」。今年は結局、南米選手権も辞退することになったし、ちょっと代表は地味になっちゃったかなぁ。ま、これもアレですね、「巨大震災が過密日程を露呈させた」わけですね。
2、次節・広島戦、買っちゃいましたよ「JR東日本パス」。買っちゃったせいで翌12日、行なわれる「新潟ブックライト」という本のイベントには(興味津々なれど)不参加になっちゃいました。これね、一箱古本市って、本のフリマみたいな企画があるんです。東京・谷中でやってるのを見たことあるけど、すごく面白い。よっぽど出店希望出して、サッカー本だけの箱を作ろうかなぁと思ったんだけど(これね、出店者の趣味で段ボール箱のなかにひとつの世界が作れるんですよ。普通の書店なら「棚作り」だけど、一箱は「箱作り」。ま、ウルトラ小規模な「趣味の古本屋」ですね。谷中では書評家の豊崎由美さんが箱出してた)。当日はミスター一箱・南陀楼綾繁さん(なんだろうあやしげ。編集者&ライター)のトークイベントも組まれてますね。
3、だから広島戦の日は日帰りなんで、試合後ヒマだし、岩上安身とは学生時代からの友人だし、もしも何かやってるようだったら顔出そうと思いますけど、これはあくまで個人の問題です。いや、知りませんよ、もし万が一、何かやってるようだったら。やってないなら駅から帰るし。
えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。
コラム「えのきどいちろうのアルビレックス散歩道」は、アルビレックス新潟公式サイト『モバイルアルビレックス』で、先行展開をさせていただいております。更新は公式携帯サイトで毎週木曜日に掲載した内容を、翌週木曜日に公式PCサイトで掲載するスケジュールとなります。えのきどさんがサポーターと同じ目線で見て、感じた等身大のコラムは、試合の感動が覚める前に、ぜひ公式携帯サイトでご覧ください!
そういえば原発事故によるエネルギー政策見直しの議論で、識者が「直江津沖30キロのメタンハイドレード」に言及するようになった。これはメタンと水の固体結晶だそうで、低コストで採掘できれば画期的な新エネルギー源となり得るものだという。どうも直江津沖に埋蔵量世界有数のメタンハイドレード層が存在するらしいのだ。ま、四国沖や九州沖が有望だとする学説もある。これは実現すれば(21世紀の国策として取り組むことになれば)、かなりの程度「日本石油会社」の夢ふたたびである。
まぁ、これほど深刻な事故を経験した以上、エネルギー政策は国民的課題となるだろう。僕には僕の思うところがあるけれど、それはこの際、どうでもいい。本稿が扱いたいのはあくまでも歴史的な経緯だ。僕らは意識するしないに関わらず、歴史的存在なのだと思う。阿部恒久さんの本が教えてくれるのはそこのところだ。
附記1、キリンカップは「スコアレスドロー×2=優勝」でしたね。すんごいやったぜーと思いにくい「優勝」。今年は結局、南米選手権も辞退することになったし、ちょっと代表は地味になっちゃったかなぁ。ま、これもアレですね、「巨大震災が過密日程を露呈させた」わけですね。
2、次節・広島戦、買っちゃいましたよ「JR東日本パス」。買っちゃったせいで翌12日、行なわれる「新潟ブックライト」という本のイベントには(興味津々なれど)不参加になっちゃいました。これね、一箱古本市って、本のフリマみたいな企画があるんです。東京・谷中でやってるのを見たことあるけど、すごく面白い。よっぽど出店希望出して、サッカー本だけの箱を作ろうかなぁと思ったんだけど(これね、出店者の趣味で段ボール箱のなかにひとつの世界が作れるんですよ。普通の書店なら「棚作り」だけど、一箱は「箱作り」。ま、ウルトラ小規模な「趣味の古本屋」ですね。谷中では書評家の豊崎由美さんが箱出してた)。当日はミスター一箱・南陀楼綾繁さん(なんだろうあやしげ。編集者&ライター)のトークイベントも組まれてますね。
3、だから広島戦の日は日帰りなんで、試合後ヒマだし、岩上安身とは学生時代からの友人だし、もしも何かやってるようだったら顔出そうと思いますけど、これはあくまで個人の問題です。いや、知りませんよ、もし万が一、何かやってるようだったら。やってないなら駅から帰るし。
えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。
コラム「えのきどいちろうのアルビレックス散歩道」は、アルビレックス新潟公式サイト『モバイルアルビレックス』で、先行展開をさせていただいております。更新は公式携帯サイトで毎週木曜日に掲載した内容を、翌週木曜日に公式PCサイトで掲載するスケジュールとなります。えのきどさんがサポーターと同じ目線で見て、感じた等身大のコラムは、試合の感動が覚める前に、ぜひ公式携帯サイトでご覧ください!