【フォト日記】大きな山場
2014/2/5
トレーニングを行う春野総合公園の球技場に選手が集まると、柳下監督は表情を緩めず語り出しました。「昨日の夜、トゥッコとトレーニングについて意見を言い合った。俺はトレーニングをしたい。でもトゥッコは『今日はフィジカルも厳しいから休みを与えたい』という…」。
選手たちの表情に「?」マークが浮かぶ中、監督は続けます。「そうしたら、ドンちゃん(イ・ドンホ通訳)が横から言ったんだ。「監督、休みましょう」って。だから、午後は休みにする(笑)」。思わぬ形で告げられた午後の休みにドッとわく選手たち。大井選手はドンホ通訳に抱きついていました。「もちろん、まずはこのトレーニングに100%を出すこと!」とトゥッコフィジカルコーチが続けて釘を刺し、今日のトレーニングが始まりました。
フィジカルトレーニングは2グループに分け、インターバル走とサーキットトレーニングを実施。インターバル走は「VO2MAX(全身持久力)の数値がまだ上がる可能性がある」と大井選手、成岡選手、岡本選手らが指名。1000mを設定タイム内で10本。途中の休息時間も設定されながら、繰り返していきます。
選手たちは三浦文丈コーチが伴奏をしながら、次々と本数をクリアしていきます。本数が重なるにつれて苦しげな表情が浮かぶものの、前半は大井選手が引っ張り、後半は大野選手、小泉選手が並走してけん引。最後まで走り抜いていました。
一方、サーキットトレーニングは12個のコーンにそれぞれ番号が振られ、ダンベルやステップ台などが設置されたサーキットをこれまた選手たちが休まずに動き続けます。ステップを両足での上り下りを続けたり、バーの間をバックステップで往復するなど、反復ながら限界まで追い込むメニューとなります。
アトム選手が「さぁ、行こうぜ!」と周囲を鼓舞するリーダーシップを見せるなど、トレーニングは最後まで一体感のある、熱のこもったものとなりました。ここまでサーキット、ウェイトと連続して負荷の高いトレーニングが続いたチーム。「昨日のトレーニングのダメージから回復していない選手も中にはいる。ここでボールを使ったトレーニングをしても、狙った効果が出なかったり、ケガの恐れもあるので」と柳下監督は午後を休みにした意図を説明しました。昼食を早々に食べ終えて部屋に戻る選手たちが多かったですが、しっかりと睡眠をとり、体を回復させて明日のトレーニングに備えているようです。
