【コラム】えのきどいちろうのアルビレックス散歩道 予告編
2014/3/6
「今週は予告編」
来週から連載コラム「アルビレックス散歩道」を再開します。皆さん、お元気ですか。今年も始まりますね。
この冬は関東甲信で記録的な大雪が降り、その一方、新潟市など県沿岸部は「例年の13パーセントの積雪量」(NHK新潟発のニュース、2月23日)だった。県は判断が早かった。除雪車やスタッフを山梨県、群馬県へすぐ送り込んだ。これは「上杉謙信の塩」を引き合いに大々的に報じられて、新潟県の株を上げたんだけど、別に山梨県は「敵」じゃないんだけどなぁと思いませんでしたか?
ヴァンフォーレ甲府との「川中島ダービー」はサッカーの対戦相手という意味で、まぁ、「敵」方になるけど、県単位で考えたらぜんぜん「敵に塩をおくる」じゃないでしょう。むしろ、シンパシーを感じるような間柄じゃないかなぁ。ヴァンフォーレ甲府は大雪のため、小瀬での開幕戦が見送られ、国立代替開催になった。それを広報する甲府公式HPのリリースを見て、多くのアルビサポが中越地震のときの代替開催を思い出していた。
新潟県の株を大いに上げたという意味では、直近のソチ冬季五輪もそうですね。いきなり3人のメダリストが誕生した。しかも、上越・中越・下越と県内まんべんなくメダルが行きわたった。新潟キテル? この流れは是非、Jリーグにつなげたいですよね。
2月下旬、Jリーグ・キックオフカンファレンスで柳下正明監督、川又堅碁選手にご挨拶してきました。いい準備ができている感じでしたよ。今シーズンのアルビレックス新潟は去年後半のチームを土台に、そこへ上積みしていける。東口順昭、三門雄大と主力はやっぱり抜けたんだけど、その2人でストップできた。毎オフ、主力が流出したせいもあると思うんだけど、チームがしっくりいくまでに開幕からしばらく時間がかかってましたね。春先はいつも「方向性はこれで合ってるはずなんだけど、結果が出ない」「早く結果を出して、自信をつけてやりたい」みたいな感じが多くなかったですか。
つまり、エンジンかかるのが遅かった。星勘定のことを言うと勝ちだすのが遅かった。これはトータルして、勝ち点計算すると大変損です。去年のように後半追い上げても、中位どまりに終わる。で、今シーズンはほぼ去年ベースのチームで開幕を迎えるんですよ。ワクワクしますね。今年は開幕ダッシュがあり得る。ひょっとしてリーグ戦のホーム連勝記録もガンガン伸ばせる。
まぁ、机上ではそういうことになるんだけど、まぁ、やってみなきゃわかりませんね。キャンプ中の練習試合ではJ3・町田やJ2・湘南に負けたりしている。今シーズンは『やべっちF.C.』(テレビ朝日系)の開幕前予想で中山雅史さんが(史上初めて?)新潟を優勝チームとして挙げた、画期的な年です。そりゃもう皆、大期待してるんだけど、練習試合の内容見るととても優勝しそうなチームに思えない。だから、いつもの「降格予想」と同じように「優勝予想」もとりあえずうっちゃっといて、こっちはこっちで地道にやってくしかないんだと思います。「優勝予想」は有難いけど、僕らは浮かれてる余裕なんかない。
難しいシーズンだと思うんですよ。昇格組がG大阪と神戸、それから経営基盤の強い徳島ですよ。見渡してどこも落ちそうにないでしょ。それからW杯中断がありますね。W杯をはさんで流れが変わる。中断期間にどこもチーム戦術を煮詰めてくる。
いっしょに歩いて行きましょう。歩いてたどり着く先がどこになるのかわからないけど、僕らはいつもと同じ。チームに呼吸を合わせ、てくてく歩いて行くだけ。是非、おつき合いください。それでは皆さん、素晴しいシーズンを!
えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。 新潟日報で隔週火曜日に連載されている「新潟レッツゴー!」も好評を博している。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。
アルビレックス新潟からのお知らせコラム「えのきどいちろうのアルビレックス散歩道」は、アルビレックス新潟公式サイト『モバイルアルビレックス』で、先行展開をさせていただいております。更新は公式携帯サイトで毎週木曜日に掲載した内容を、翌週木曜日に公式PCサイトで掲載するスケジュールとなります。えのきどさんがサポーターと同じ目線で見て、感じた等身大のコラムは、試合の感動がさめる前に、ぜひ公式携帯サイトでご覧ください!
来週から連載コラム「アルビレックス散歩道」を再開します。皆さん、お元気ですか。今年も始まりますね。
この冬は関東甲信で記録的な大雪が降り、その一方、新潟市など県沿岸部は「例年の13パーセントの積雪量」(NHK新潟発のニュース、2月23日)だった。県は判断が早かった。除雪車やスタッフを山梨県、群馬県へすぐ送り込んだ。これは「上杉謙信の塩」を引き合いに大々的に報じられて、新潟県の株を上げたんだけど、別に山梨県は「敵」じゃないんだけどなぁと思いませんでしたか?
ヴァンフォーレ甲府との「川中島ダービー」はサッカーの対戦相手という意味で、まぁ、「敵」方になるけど、県単位で考えたらぜんぜん「敵に塩をおくる」じゃないでしょう。むしろ、シンパシーを感じるような間柄じゃないかなぁ。ヴァンフォーレ甲府は大雪のため、小瀬での開幕戦が見送られ、国立代替開催になった。それを広報する甲府公式HPのリリースを見て、多くのアルビサポが中越地震のときの代替開催を思い出していた。
新潟県の株を大いに上げたという意味では、直近のソチ冬季五輪もそうですね。いきなり3人のメダリストが誕生した。しかも、上越・中越・下越と県内まんべんなくメダルが行きわたった。新潟キテル? この流れは是非、Jリーグにつなげたいですよね。
2月下旬、Jリーグ・キックオフカンファレンスで柳下正明監督、川又堅碁選手にご挨拶してきました。いい準備ができている感じでしたよ。今シーズンのアルビレックス新潟は去年後半のチームを土台に、そこへ上積みしていける。東口順昭、三門雄大と主力はやっぱり抜けたんだけど、その2人でストップできた。毎オフ、主力が流出したせいもあると思うんだけど、チームがしっくりいくまでに開幕からしばらく時間がかかってましたね。春先はいつも「方向性はこれで合ってるはずなんだけど、結果が出ない」「早く結果を出して、自信をつけてやりたい」みたいな感じが多くなかったですか。
つまり、エンジンかかるのが遅かった。星勘定のことを言うと勝ちだすのが遅かった。これはトータルして、勝ち点計算すると大変損です。去年のように後半追い上げても、中位どまりに終わる。で、今シーズンはほぼ去年ベースのチームで開幕を迎えるんですよ。ワクワクしますね。今年は開幕ダッシュがあり得る。ひょっとしてリーグ戦のホーム連勝記録もガンガン伸ばせる。
まぁ、机上ではそういうことになるんだけど、まぁ、やってみなきゃわかりませんね。キャンプ中の練習試合ではJ3・町田やJ2・湘南に負けたりしている。今シーズンは『やべっちF.C.』(テレビ朝日系)の開幕前予想で中山雅史さんが(史上初めて?)新潟を優勝チームとして挙げた、画期的な年です。そりゃもう皆、大期待してるんだけど、練習試合の内容見るととても優勝しそうなチームに思えない。だから、いつもの「降格予想」と同じように「優勝予想」もとりあえずうっちゃっといて、こっちはこっちで地道にやってくしかないんだと思います。「優勝予想」は有難いけど、僕らは浮かれてる余裕なんかない。
難しいシーズンだと思うんですよ。昇格組がG大阪と神戸、それから経営基盤の強い徳島ですよ。見渡してどこも落ちそうにないでしょ。それからW杯中断がありますね。W杯をはさんで流れが変わる。中断期間にどこもチーム戦術を煮詰めてくる。
いっしょに歩いて行きましょう。歩いてたどり着く先がどこになるのかわからないけど、僕らはいつもと同じ。チームに呼吸を合わせ、てくてく歩いて行くだけ。是非、おつき合いください。それでは皆さん、素晴しいシーズンを!
えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。 新潟日報で隔週火曜日に連載されている「新潟レッツゴー!」も好評を博している。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。
アルビレックス新潟からのお知らせコラム「えのきどいちろうのアルビレックス散歩道」は、アルビレックス新潟公式サイト『モバイルアルビレックス』で、先行展開をさせていただいております。更新は公式携帯サイトで毎週木曜日に掲載した内容を、翌週木曜日に公式PCサイトで掲載するスケジュールとなります。えのきどさんがサポーターと同じ目線で見て、感じた等身大のコラムは、試合の感動がさめる前に、ぜひ公式携帯サイトでご覧ください!
