【フォト日記】こだわり
2015/2/16

静岡・清水キャンプ2日目。「今週の前半はフィジカルの負荷をかけていく」と昨日練習後に明かしていた柳下監督でしたが、午前中はその言葉通りピッチにはゴムチューブやバーベルなどが置かれていました。清水では初めてのサーキットトレーニングです。

冒頭、トゥッコフィジカルコーチは、このサーキットトレーニングのポイントとして「パワーと爆発力」を挙げました。バーベルを背負ってサイドステップやスクワットなどを行った後、短い距離ですがダッシュ、そしてストップ。異なる動きを組み合わせることで、「『どうすればもっと早く動けるだろう』と意識を持って」と語りかけます。

「走りのトレーニングはみんなに1,000点をあげてもいい。でも、強度のところではもっとみんなに上げてほしい。今ががんばっていないわけじゃないけれど、もっと自分のポテンシャルを信じて! 体全部を使って、動きを爆発させて」。ひとつひとつの動きにもこだわりを持たせ、実戦での瞬発力、パワーにつなげていく構えです。

ダンベルボールを水平に持ちながら両足でステップ台に跳び乗り、跳び下りるを繰り返すメニューでは、コルテース選手の体幹の強さが際立ちました。ダンベルボールがグラつく選手もいる中、まったく動かずにステップへの昇り降りを繰り返します。強じんな体幹が、相手に当たられても動じずに突き進むドリブルに活かされています。

「午前中のトレーニングはこれまでもあったが、この時期にやっているのは早い。コンディションがいいからできること」と柳下監督。粘り強い走りは新潟の持ち味ですが、さらに瞬発力も身に着け、さまざまな動きで対戦相手を上回っていくことを目指します。

一方、午後はボールトレーニング。パス&ムーブを意識したアップを終えてから、エリアを制限し、ミニゴールも使いながらの10vs10などを行いました。強調されたのはポジショニング。ビルドアップ時の出し手、受け手のポジショニングを時にはプレーを止めて確認していました。

「昨年もそうだったが、スタートが大事。そこで相手の逆を取ったり、いいところに動けるように」。1m動くだけでも景色は変わります。相手のプレッシャーをいなし、チャンスにつなげていくために、どうボールを導いていくか。「やり続けて、みんながやれるように」(柳下監督)を目指していきます。

午前も午後も、ほんのわずかなこだわりが、最終的には大きな差となって表れることが指摘されました。それは選手も十分認識していること。大きな目標の達成のために、ほんの小さなことでもこだわって、限られた時間でのトレーニングにすべてをぶつけ続けます。