【フォト日記】質を求めて
2017/1/18
日中の気温は25度にまで上昇した台湾・高雄。「台湾の中でも晴天率が非常に高い地域」とのことで、今日も上空には雲ひとつない青空が広がっていました。トレーニング前には、この台湾キャンプ実施と、現在もさまざまな面でサポートをいただいている黒田和生台湾代表監督から選手たちにご挨拶いただき、「台湾の方々は新潟のキャンプに関心を高く持っている。ぜひさまざまな面で交流をお願いしたい」とお言葉をいただきました。
今日から二部練習となった高雄キャンプですが、選手たちを待っていたのは規則正しくピッチ全面に配置されたコーンやバーなど。ヴァンデルレイフィジカルコーチからは、「今日はサーキットトレーニングをやります」と説明がありました。
「みんな、少しずつ筋肉痛が来はじめているかもしれません。でもそれは普通のこと。しっかりとトレーニングに全力を注いで今は泣き、ゲームの後に笑いましょう。今笑っていると、ゲームの後に泣いてしまいます」。口調は静かですが、言葉は熱い。円陣の輪が解けると、増田選手から、「さあ行こうぜ!」とかけ声が上がっていました。
これまでもサーキットトレーニングは行っていましたが、2017バージョンは、「より動く」を意識しています。各メニューの間は距離が取られ、選手たちはジョギングをしながら体を落ち着け、次のメニューに入っていく。常に動いて、有酸素の能力を高めるのはこの日も意識づけられていました。
一方、ゴールキーパー陣も、ゴール前には多くのハードルなどが配置されていました。大谷選手、稲田選手が加わり4人体制となりましたが、初日から熱のこもったトレーニングが行われています。稲田選手はベテランらしくポジショニング、指先まで配慮が行き届いたセービングを披露。大谷選手はサイズを活かした力強いプレーで、ともに質の高さを早くもうかがわせてくれています。
大谷選手は普段はニコニコと柔和な表情ですが、ピッチ上ではチームメイトのプレーに「ナイス!」とひとつひとつ鼓舞する大きな声が印象に残ります。重さ5kgのダンベルボールを持ちながらのセービング練習はうめき声が上がるほどでしたが、サポートでチームを引き上げる、強固なグループ作りも同時並行で進められています。
午後はウォーミングアップを行ってから、パス&コントロールを中心としたメニューを実施しました。トレーニング前に選手を集めた三浦監督は「何気ないことだけど質を高めていこう。でも、質の高さってどういうことだと思う?」と選手たちに問いかけます。「自分のイメージ通りに蹴ることができるか。相手の右足か、左足か。ターンしてほしいのか、落としてほしいのか。メッセージを込めよう」。
負荷の高いメニューを続けていることもあり、少しずつパスが乱れる場面がありました。すると、三浦監督から鋭く、「ほら、乱れてきているぞ! そこにこだわらないと!」と指摘の声が飛びました。トレーニングではピリッと引き締める厳しさも、またトレーニングの質を高めています。