守れ、ニイガタのいのち。
自殺予防のための啓発活動実施

2020/8/18

いつもアルビレックス新潟に温かいご声援をいただき、誠にありがとうございます。
このたび、アルビレックス新潟は新潟県福祉保健部障害福祉課と連携し、社会全体の問題である自殺を防止するための取り組みのひとつとして、啓発活動を実施いたしますので、お知らせいたします。

■背景
(1)警察庁から提供を受けた自殺統計原票データに基づいて、厚生労働省が毎月集計する概要資料および詳細資料によると、1~7月の累計自殺者数(11,215人:速報値)は、対前年比1,040人(約10.9%)減となっています(2020年8月11日時点)。
[厚生労働省ホームページ 自殺統計に基づく自殺者数]
https://www.mhlw.go.jp/content/202007-sokuhou.pdf
→報道では、外出規制や家族との生活時間が増えたことで、職場や学校に行く機会が減り、思い悩む人が少なくなったことが要因と言われています。しかし、日常が戻りつつあることに加え、新しい生活様式への適応など、精神的な負担を感じる状況が生じています。

(2)新潟県の自殺者数は、全国ワースト上位(人口10万人当たりの自殺死亡率:2017年第6位、2018年第6位、2019年第4位)という危機的な状況が長く続いています。
[厚生労働省ホームページ 人口動態調査]
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
[新潟県ホームページ 自殺対策関連情報]
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/seishin/1219860086902.html

(3)世界中の脅威となっている新型ウイルスは、社会的・経済的な影響だけでなく、心身の健康にも大きな影響を及ぼし、その影響は中長期に及ぶものと考えられます。

■社会の中でクラブが担う役割
(1)アルビレックス新潟、サッカークラブの存在意義は「勇気を与える」ことにあります。周りの人が、仲間が困っているとき、苦しんでいるときに勇気を与えられる存在であり続けます。

(2)新潟のインフラ「電気、ガス、水道、アルビレックス」を目指して、コミュニケーションのプラットフォーム(基盤)として存在します。クラブを通じて、「勇気を与える」メッセージを発信する存在であるとともに、人々のコミュニケーションの媒介として存在し続けます。

■クラブの取り組み
(1)新潟県障害福祉課と連携し、9月に予定されている「新潟県自殺対策推進月間」に合わせて普及・啓発を実施。
「守れ、ニイガタのいのち。」をキャッチフレーズに、GK藤田和輝選手をビジュアルに起用。新潟県内の出先機関にリーフレット・カードなどの告知物を配布。

(2)アルビレックス新潟アカデミースタッフを対象に、「ゲートキーパー研修」を実施。
<ゲートキーパー研修>
自殺の危険を示すサインに気づき、悩んでいる人に声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守ることができる人を育成する。

(3)9月5日(土)2020明治安田生命J2リーグ第17節ジュビロ磐田戦(会場:デンカビッグスワンスタジアム)の会場で、普及啓発ノベルティ(藤田和輝選手をビジュアルに起用したA4クリアファイル)の配布、大型映像装置での告知を実施。

■代表取締役社長 是永 大輔 コメント
その報道に目を奪われたのは新型ウイルスの影響によるリモートワーク期間中のことでした。曰く「4月の自殺者が前年同期比で大幅に減少」とのこと。多くの企業や学校などで自粛が続き、人と人とが顔を合わせない日々が続いたことが影響したのではないか、とも付け加えられていました。自殺者の減少は喜ばしい一方で、人間関係で悩むことがこんなにも多くの自殺の原因になっていることに衝撃を受けました。

同時に、地域のインフラを目指すため「電気・ガス・水道・アルビレックス」と謳うアルビレックス新潟は、この問題を解決するために強くアプローチできるのではないか、むしろ、我々がもっとも力を発揮すべき場所なのではないか、と思ったのです。

過去も、もちろん現在もファン・サポーターの皆さんがスタジアムに集うことで、一生関わることのなかった人生が交わる、奇跡のような出来事が数えられないほど起こっています。顔見知りになり、友人になり、結婚までされた方もいらっしゃる。

社会は一人では生きていけません。必ず誰かと関わることで成り立っています。地域のインフラ、とりわけコミュニケーションのインフラになることを目指すアルビレックス新潟だからこそ、ひとつでも多くの命を救うことができるかもしれない。そう思ったことが、この活動のはじまりとなっています。

これからも、ひとつひとつの「いのち」を大切にするクラブでありたい。アルビレックスファミリーの皆さま方にはご理解をいただき、ぜひ一緒にこの活動を広げていただきたく存じます。




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