【コラム】えのきどいちろうのアルビレックス散歩道 第118回(後編)

2011/11/24
 僕は再び30節・福岡戦のとき書いた言葉を自軍に向けねばならないだろう。ハードワークするチームが勝つべきだ。新潟は平手打ちを食らうように自分らの原点を思い知らされた。ゲームメーカーの選手がイラついて自分を失うことがあってはならない。雨も言い訳にならない。選手も揃っていた。そして一番大事なことはホームゲームだということだ。雨の降りしきるなか、サポーターは愛する自軍にブーイングを向けるしかなかった。

 この試合は僕らにとって忘れてはならないものになった。雪辱を誓うしかない。あらゆる思いを振り切って書くが、2011年シーズンは「ホームでJFL・松本山雅に負けたシーズン」として記憶されるだろう。これが悔しくなくって何が悔しいんだ。俺たちはアルビレックス新潟だぞ。ひたむきさで負けてどうするっていうんだ。

 松本山雅の旅に祝福あれ。次は横浜FMと「松田直樹ダービー」を戦うことになった。僕らはその名前をクラブ史に刻んで決して忘れないだろう。素晴らしいサッカーだった。Jリーグでぶつかる日を心待ちにしている。


附記1、いや、日光アイスバックスの試合終わって、氷上で完封ゲーム達成したGK・福藤豊のヒーローインタビューやって、その足でJR日光線にダッシュで駈け込みました。又、乱闘があったりして、試合長引いたでやんの。もう、ひと乱闘あったら終電逃していた。で、日光線&新幹線、ケータイ握ってまんじりともせずですよ。何故負けた、早く見せろその試合。新幹線遅いの何の。ま、ホントは新幹線より速い移動手段ないんですけど。

2、忙しくてまだちゃんと読んでないんだけど、『サッカー批評』53号(双葉社)に神田勝夫・強化部長、船越優蔵・ジュニアユースコーチ、是永大輔・アルビレックス新潟シンガポールチェアマン兼CEO各氏の取材記事が出てましたね。ブンデスリーガ代理人、トーマス・クロート氏の矢野貴章評も注目です。これは買った方がいい。

3、これからちょっと寝て又、日光へ向かうんだけど、悔しくて眠れません。明日、ってか今日か、日光に一泊して(そいつんちがTVすらないんだ)、金曜に自宅へ戻り、土曜はガンバ戦へ向かいます。サイン会の要望に応えることになりました。風邪ひかないように気をつけます。


えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。

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