【フォト日記】守の連動
2019/1/30

今日の午前中のトレーニングは、守備の整備に時間を費やしました。小さなグリッドで4人が回すパスを2人で分断するために、アタックする選手とカバーする選手は息を合わせ、ボールにアプローチしていきます。

徐々にグリッドのサイズや攻守の人数を増やしながらトレーニングを進める選手たち。4対4の攻防では、攻撃チームが後方でボールを持つと、ファーストディフェンダーは間合いを詰め、周囲の選手はスペースを消そうと位置取りを決めていきます。

相手背後のスペースを突いた攻撃を優先にするチームにとって、守勢に切り替わった際に早く寄せることはひとつのポイントになります。勢いよく奪いにいく選手に連動して、他のメンバーは細かくポジショニングを意識していました。

一方で、攻撃についても同時に極めていかなければなりません。6対6のゲームでは、オーガナイズを整える守備チームに対して、密集エリアから逆サイドへ展開し、センタリングからシュートを狙うシーンもありました。また一瞬の隙を突いてミドルシュートを打ち込む場面もあり、白熱した練習となりました。

午後は今シーズンの高知キャンプで初めて、補助競技場を使ったフィジカルトレーニング。昨年までは毎日のように利用していたため、馴染み深いピッチとなります。10種のサーキットトレーニングはどれもハードなもので、肩で息をする選手が大勢。しかし、どのセクションでもボールワークが組み込まれていることから、選手たちはいきいきと駆けていきます。

小刻みなドリブルでいくつものマーカーをかわしていくメニューで、際立った記録を出したのはフィールドプレーヤーで最年長の田中選手。正確なボールタッチと鋭角にステップするスピードを見せ、誰よりも距離を伸ばしました。自身のインターバルの最中「誰と戦ってる?何と戦ってるの?」と、周囲に鼓舞する声かけも絶やさず、模範的な姿勢でトレーニングに取り組みました。

体を追い込むフィジカルトレーニングも「3つ目の山を越えた」と、試合で戦うための基礎体力が備わったことが、生駒武志フィジカルコーチから伝えられました。片渕監督も「始動前に生駒さんと、ある程度の週間スケジュールを組んで来たから」と、体力増進に関するめどは立った様子です。

「辛いときこそ楽しく」と、副キャプテンの広瀬選手も意識的に取り組み、温かい雰囲気を感じさせるアルビレックス新潟。「プロ選手としての姿勢に脱帽している」と、片渕監督は選手たちをたたえながらも「ボールトレーニングを中心にし、よりサッカーの高み」に視点を変えて、明日からもトレーニングは続いていきます。
