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メソッド部門活動報告【第2回 TALKMADE】

2020/5/28
いつもアルビレックス新潟に温かいご声援をいただきまして、誠にありがとうございます。
当クラブのメソッド部門は、SOCCER SERVICE BARCELONA,S.L.(本社:スペイン)との間で、アカデミー育成プログラム「Ekkono Method(エコノメソッド)」ライセンス使用契約を締結し、アカデミー部門の強化・育成のサポートを推進しております。

本活動の一環として、2019シーズンよりアカデミーコーチングスタッフとさまざまな目標を設定しており、このたびメソッド部門の活動進捗報告をすることといたしました。

第2回目は、2019シーズンから構築を開始したコーチング・ラインに関して紹介いたします。コーチング・ラインはアルビレックス新潟アカデミーにとって、非常に大切なことで、コーチ陣が全体を統一するプランニング案を作成に着手しました。

オスカルガルシア メソッド部門ディレクター
「アカデミー全体で共通の柱をつくる」

アルビレックス新潟アカデミーは、プロ意識の非常に高いコーチ陣で構成されており、自身の目標を達成やレベルの向上のために努力をしています。各コーチが、それらを習慣的に意識していたこともあって、2019シーズンにアカデミーを統一したプランニング案をつくり始めました。
コーチング・ラインは、私達が推進する4つの重要なプロセスの1つ。トークメイドはメソッド部門ディレクターがすべてのコーチと話し合い、アカデミー内で統一されたプランニングを作成するために必要なプロセスです。
コーチング・ラインは各コーチが、最優先にクラブのゲームモデル、その次に選手の年齢、最後に選手とチームの特徴という要素に基づいて組み立てていきます。これらの要素を考慮して、コーチング・ラインのプロセスは、以下の4つに構成されています。

1. 指導内容を選択し発展させる
最初のステップは、さまざまなブロックにトレーニングを分けていくこと。例えば、認知のブロックや個人戦術のプレー原則などがその1つです。若年層のサッカー選手のトレーニングは両方のブロックが非常に大切で、各ブロックで定められている目標も異なります。
トレーニングのブロック組み立ての完了後は、各トレーニング内のテーマを細かく設定していきます。例を挙げると、戦術的な個々の基礎ブロックにおいて、マークやサポートなどの内容について深めていくということです。
テーマ設定後は、最後に各テーマのコンセプトを設定していきます。サポートの場面で、味方選手とは別のパスコースをつくるなど、より細かい概念をつくっていきます。

2. 指導内容の年間カレンダーをつくる
このステップでは、各トレーニングブロックで1週間の中で、何についてトレーニングしていくかを設定していきます。これにより、シーズン全体で順序よく決められたすべてのトレーニングテーマが、週間ごとに落とし込みされていきます。

3.指導内容の週間カレンダーを作る
3つ目のステップで、コーチはその週に行うトレーニングテーマを決め、そのテーマをより細かく分解しコンセプトを設定します。そして、1週間を通してトレーニングの中にそのコンセプトを落とし込んでいきます。これにより、1週間を通して何のコンセプトについてトレーニングを行っていくかがより明確になります。

4.トレーニングセッションをつくる
このステップは、トレーニングで求めることを、より選手に理解しやすくするために、メニューをつくっていきます。
2019シーズン、アカデミー全体でクラブがプランニングする60%を構築できました。今シーズンはより発展して、各局面でのプレーの選択、年間カレンダー、週間カレンダーやトレーニングセッションの構築段階に入っています。
他のトークメイドプロセスと同様にゲームモデルの構築に終わりはなく、その都度変更してくものであり、完全にでき上がるものではありません。つまり、この先もゲームモデルが完全に決まるということはなく、常に進化していきます。



相澤貴志ゴールキーパーコーチのコメント

フィールドプレーヤーと同様に、ゴールキーパーもサッカーの4つの局面に合わせたテーマを抽出し、それらを細分化して、テーマを絞ってトレーニングを組み立てます。
例えば、ネガティブトランジション(マイボールを奪われた、切り替えの局面)の場面。ゴールキーパーとして起こりうるプレーはカバーリング(ペナルティエリアの外側)、ブレイクアウェイ(ペナルティエリア内)、またクロスボール対応などのスペースを守るプレーが挙げられます。
全体練習の直前のゴールキーパー練習で取り組んだ事象が多くあらわれるように、全体練習とリンクしたものをテーマとして選びます。
そして、プレーの中で迷わずポジティブなチャレンジが数多くできるように、ひとつのテーマから起こりうる状況を再現や整理をしていきます。プレーを決断するための「基準」を持たせてあげることを意識して、日々取り組んでいます。
中学年代なので、基本技術を確実に習得させることや、積極的なプレーを決断するための「基準」を多く持ち、プレーの引き出しを増やすこと。また、引き出しやすく整理してあげることが重要と考えます。


次回は、トークメイドがクラブ内でどのように行われてしているかをお伝えする予定です。また、アカデミーコーチ陣がどのように自身が得た知識を発揮し、向上に努めているか、また、私達が定めている目標に関して紹介いたします。


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