【コラム】えのきどいちろうのアルビレックス散歩道 第86回(後編)
2011/4/14
トレーニングマッチ自体は申し訳ない、そんなに入って来なかった。何かこう、皆の無事を確認して、よかったなぁ、よーし、やるぞとただただ思っているような感じ。だから、むしろ小林慶行、菊地直哉、鈴木大輔ら出なかった選手のことを案じた。
ブルーノ・ロペスの先制点のとき、偶然、仙台の友人(中学の同級生・ヒラオカ君。単身赴任中に被災して、僕はカップめんや電池やなんかをヤマト便で送った)から電話が入ったこともあった。それからアルビ・小山直久取締役にリーグやクラブの直面する問題をうかがいながら見ていたこともある。僕が確認したのはアルビレックス新潟が確かにここにあること、ザスパ草津が元気でいてくれたこと、そのくらいの話だ。草津よ、来てくれてありがとう。ひたむきなサッカーをありがとう。お互い助け合ってがんばろう。素晴らしい日曜日を共有できてよかった。
附記1、リーグ、クラブの直面する問題。4月5日付日経朝刊スポーツ面の記事「被災クラブから元気を/J1仙台社長に聞く/入場料・広告収入の減少必至」を御覧になった読者がおられるかもしれません。リーグ全体としては被災クラブの経営問題が課題ですね。鹿島も大変だけど、仙台、水戸という被災地にあり、しかも資金力のないクラブが深刻です。それからアルビレックス新潟は公式に言いにくいことだと思うから、身軽な僕が言いますが、入場料・広告収入の問題はアルビも同様です。さしあたりナビスコ2試合分の収益がなくなり、被災されたスポンサーの撤退も決まった。金額は僕には申し上げられないけど、クラブの経営規模、資金力からいって大変な額です。現在、クラブはスポンサーと年間シート購入のお客さんに、ナビスコ2試合がなくなったことの御理解をいただくべく奔走してるところ(年間何試合でいくらという風に契約してますよね)のようです。これ、助けてあげられないかな。更に返金みたいなことになったら本当にきびしいです。
2、リーグ、クラブの直面する問題その2。日程調整とナイターの問題がありますね。日程はある程度、固まってきたようです。ただ国民的課題となってきた夏場の電力不足をどう乗り切るかがある。先週も書きましたが、事態は流動的なので、まぁ、僕らは最悪、真夏の炎天下の首都圏アウェーでもJを支えていく覚悟を持つしかないのだと思います。叉、ナイターに関してひとつ情報があります。ビッグスワンは自家発電のできる施設だそうです。つまり、電力的には御迷惑をおかけしないでナイター開催するのが物理的に可能ということです。ただ、これもアルビレックス新潟は公式には言いづらいことだと思うけど、道義的というのか人情のようなところがある。例えば市内に計画停電が実施されて、真っ暗ななかでスワンだけ煌々と照明がついてるなんて状況は考えにくい。僕は地域コミュニティの理解を得られることがやっぱり必須だと思います。これはサポーターも力を貸してくれませんか。
3、ビッグスワンの抱える問題。これは日程調整ともかかわって来るんだけど、エコスタとの同時開催が難しいそうです。主に駐車場の問題。例えば高校野球の予選が始まったとき、どうやりくりするか。
場合によっては「ノーマイカーデー」を呼びかける事態があり得ます。クルマで来られるファン、サポーターは市内駐車場を利用するなどして、バスに乗り換える。パークアンドライド作戦ですね。うまく
日程の調整がつけば取り越し苦労で済むんだけど、可能性としては考慮すべきです。観客数減っちゃうのかなぁ、それが叉、経営にのしかかるんかなぁ。
えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。
コラム「えのきどいちろうのアルビレックス散歩道」は、アルビレックス新潟公式サイト『モバイルアルビレックス』で、先行展開をさせていただいております。更新は公式携帯サイトで毎週木曜日に掲載した内容を、翌週木曜日に公式PCサイトで掲載するスケジュールとなります。えのきどさんがサポーターと同じ目線で見て、感じた等身大のコラムは、試合の感動が覚める前に、ぜひ公式携帯サイトでご覧ください!
ブルーノ・ロペスの先制点のとき、偶然、仙台の友人(中学の同級生・ヒラオカ君。単身赴任中に被災して、僕はカップめんや電池やなんかをヤマト便で送った)から電話が入ったこともあった。それからアルビ・小山直久取締役にリーグやクラブの直面する問題をうかがいながら見ていたこともある。僕が確認したのはアルビレックス新潟が確かにここにあること、ザスパ草津が元気でいてくれたこと、そのくらいの話だ。草津よ、来てくれてありがとう。ひたむきなサッカーをありがとう。お互い助け合ってがんばろう。素晴らしい日曜日を共有できてよかった。
附記1、リーグ、クラブの直面する問題。4月5日付日経朝刊スポーツ面の記事「被災クラブから元気を/J1仙台社長に聞く/入場料・広告収入の減少必至」を御覧になった読者がおられるかもしれません。リーグ全体としては被災クラブの経営問題が課題ですね。鹿島も大変だけど、仙台、水戸という被災地にあり、しかも資金力のないクラブが深刻です。それからアルビレックス新潟は公式に言いにくいことだと思うから、身軽な僕が言いますが、入場料・広告収入の問題はアルビも同様です。さしあたりナビスコ2試合分の収益がなくなり、被災されたスポンサーの撤退も決まった。金額は僕には申し上げられないけど、クラブの経営規模、資金力からいって大変な額です。現在、クラブはスポンサーと年間シート購入のお客さんに、ナビスコ2試合がなくなったことの御理解をいただくべく奔走してるところ(年間何試合でいくらという風に契約してますよね)のようです。これ、助けてあげられないかな。更に返金みたいなことになったら本当にきびしいです。
2、リーグ、クラブの直面する問題その2。日程調整とナイターの問題がありますね。日程はある程度、固まってきたようです。ただ国民的課題となってきた夏場の電力不足をどう乗り切るかがある。先週も書きましたが、事態は流動的なので、まぁ、僕らは最悪、真夏の炎天下の首都圏アウェーでもJを支えていく覚悟を持つしかないのだと思います。叉、ナイターに関してひとつ情報があります。ビッグスワンは自家発電のできる施設だそうです。つまり、電力的には御迷惑をおかけしないでナイター開催するのが物理的に可能ということです。ただ、これもアルビレックス新潟は公式には言いづらいことだと思うけど、道義的というのか人情のようなところがある。例えば市内に計画停電が実施されて、真っ暗ななかでスワンだけ煌々と照明がついてるなんて状況は考えにくい。僕は地域コミュニティの理解を得られることがやっぱり必須だと思います。これはサポーターも力を貸してくれませんか。
3、ビッグスワンの抱える問題。これは日程調整ともかかわって来るんだけど、エコスタとの同時開催が難しいそうです。主に駐車場の問題。例えば高校野球の予選が始まったとき、どうやりくりするか。
場合によっては「ノーマイカーデー」を呼びかける事態があり得ます。クルマで来られるファン、サポーターは市内駐車場を利用するなどして、バスに乗り換える。パークアンドライド作戦ですね。うまく
日程の調整がつけば取り越し苦労で済むんだけど、可能性としては考慮すべきです。観客数減っちゃうのかなぁ、それが叉、経営にのしかかるんかなぁ。
えのきどいちろう
1959/8/13生 秋田県出身。中央大学経済学部卒。コラムニスト。
大学時代に仲間と創刊した『中大パンチ』をきっかけに商業誌デビュー。以来、語りかけられるように書き出されるその文体で莫大な数の原稿を執筆し続ける。2002年日韓ワールドカップの開催前から開催期までスカイパーフェクTV!で連日放送された「ワールドカップジャーナル」のキャスターを務め、台本なしの生放送でサッカーを語り続け、その姿を日本中のサッカーファンが見守った。
アルビレックス新潟サポータースソングCD(2004年版)に掲載されたコラム「沼垂白山」や、msnでの当時の反町監督インタビューコラムなど、まさにサポーターと一緒の立ち位置で、見て、感じて、書いた文章はサポーターに多くの共感を得た。
著書に「サッカー茶柱観測所」(週刊サッカーマガジン連載)。
HC日光アイスバックスチームディレクターでもある。
コラム「えのきどいちろうのアルビレックス散歩道」は、アルビレックス新潟公式サイト『モバイルアルビレックス』で、先行展開をさせていただいております。更新は公式携帯サイトで毎週木曜日に掲載した内容を、翌週木曜日に公式PCサイトで掲載するスケジュールとなります。えのきどさんがサポーターと同じ目線で見て、感じた等身大のコラムは、試合の感動が覚める前に、ぜひ公式携帯サイトでご覧ください!